【注文住宅の外壁材】外壁タイル仕上げのメリットとデメリット
こんな人におススメの記事です!
■ 外壁タイル仕上げのメリットやデメリットについて知りたい人
■ 注文住宅での外壁材選びで迷っている人
■ 家づくりで失敗や後悔したくない人

こんにちは!建築士のしみゆうです。

注文住宅の外壁選びでは、タイル仕上げならではの独特の風合いに憧れる人も多いのですが、

導入コストが他の外壁材と比べて2倍以上必要になることもあるので、最終的に諦めてしまう人も少なくありません。

 

ですが、将来的なメンテナンスの費用を含めると、他の外壁材と比べてそれほど割高というわけではなく、

「2階だけ」といったように、部分的に採用すればコストダウンを図ることも可能です。

今回は、外壁タイルのメリットやデメリットだけでなく、他の外壁とは異なる特徴などをご紹介させていただきます。

外壁タイル仕上げの特徴とは

注文住宅で憧れる人の多い外壁タイル仕上げの特徴や魅力とは

引用:http://www.nittai-kogyo.co.jp/

注文住宅で取り入れられる外壁材の中でも、憧れる方の多い外壁タイル仕上げですが、やはりメリットだけではなく、デメリットも存在します。

それも、導入コストがかなり高額という部分にデメリットを感じて、二の足を踏んでしまう方が多いんです。

メリット

  • タイルが醸し出す独特の高級感が得られる
  • メンテナンスの必要がほとんどない
  • 耐久性が非常に高い
  • 汚れが付きにくい

デメリット

  • 導入コストが非常に高い
  • 他の外壁材に比べて重い
  • 施工に必要な期間が長い

外壁タイル仕上げの「工法」や「材質」の違いは?

マイホームに外壁タイル仕上げを採用する際は、工法や材質にも注意することが大切

一口に外壁タイル仕上げと言っても、「施工方法」や「タイル材の性質」は一つだけではありません。

それに、選択を間違うと不具合の原因になることもあるので、下記の情報を検討材料の一つとして、お含み置き下さいね。

湿式工法と乾式工法の違い

湿式工法とは、建物の外壁にモルタル(セメントに砂と水を混ぜたもの)を用いて直にタイルを貼っていく工法で、昔ながらの工法です。

モルタルを練る際に水を使うので湿式と呼ばれています。

 

それに比べて、近年増加している乾式工法とは、水を使わず接着剤を用いたり、金具を用いてタイルを貼る工法なのですが、それ以外にも特徴があります。

それは、外壁の下地にベースサイディングなどを用いることで、通気工法に対応できるようになることです。

乾式工法のメリットとしては下記のようなものがあります。

 

  • 職人による技術差が現れにくく、施工不良によるタイルの剥離や割れの心配が少ない
  • モルタルを用いないので、湿式工方に比べて重量が抑えられ、工期も短い
  • 通気工法のメリットを取り入れることができる

 

メリットと比べて目立ったデメリットがないので、最近のタイル工事では乾式工法を採用することが増えています。

 通気工法とは
建物の外壁下地と外壁仕上げ材に18㎜程度の空気の通り道(通気が可能な層)を設ける工法のこと。

 

壁内の湿気を排出することができるので、壁内結露の予防が建物の耐久性向上に繋がり、壁内に蓄積された熱も放出されるので冷房効果の向上にも期待できる。

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磁器質とせっ器質、陶器質の違い

外壁に用いられるタイルには大きく分けて「磁器質」と「せっ器質」「陶器質」があります。

それぞれの特徴には、下記のような違いがあります。

 

焼成温度:     磁器質>せっ器質>陶器質

強度:       磁器質>せっ器質>陶器質

吸水性:      磁器質<せっ器質<陶器質

質感のやわらかさ: 磁器質<せっ器質<陶器質

 

一見すると全てにおいて磁器質のタイルが優れているように見えますが、

候補を磁器質タイルだけに絞ってしまうと、選べるタイルの種類が少なくなってしまいますし、仕上がりにやわらかい質感を求めるなら陶器質タイルを候補から外すことはできません。

ですが、吸水性の高い陶器質タイルは冷害を受けやすく、ひどい場合は割れてしまう可能性もあるので、寒冷地での建築を予定している方は、磁器質タイルから選ぶ必要があります。

外壁タイル仕上げのメンテナンスについてーまとめ

メンテナンスフリーとも名高い外壁タイル仕上げのメンテナンス性とは

引用:http://www.nittai-kogyo.co.jp/

外壁タイル仕上げの魅力には、タイル特有の風合い以外にも、非常に優れたメンテナンス性が挙げられます。

近年の建築技術などの進歩によって、外壁メンテナンスの間隔は伸びているのですが、

多くの外壁材では定期的に「再塗装」や「シーリング材の再施工」といったメンテナンスが欠かせません。

 

ですが、高い温度で焼成された外壁のタイル材は非常に耐久性が高く、数百年もつと言われていますし、

目地材に使われる「接着剤」や「金物」「モルタル」などの寿命も、シーリング材に比べて非常に長いので、ほとんどメンテナンスの必要がありません。

 

とは言っても、建物の仕様によっては全くシーリング材を用いない訳ではないので、経年劣化が考えられる部分には定期的なメンテナンスが必要となるので注意して下さいね。

それと、タイルはロット(生産単位)によって「色合い」や「風合い」が大きく変わることがあるので、「割れ」や「ヒビ」などによる交換に備えて、建築時に余ったタイル材を分けてもらって保管しておきましょう。

 

どうしても、導入コストが高額なので採用を諦めてしまうことの多い外壁タイル仕上げですが、

将来的なメンテナンス費用を含めるとその差は小さくなりますし、本物のタイルにしか表現できない独特の風合いには捨てがたいものがあります。

もちろん、意匠的な好みにもよりますが、予算が許すなら外壁タイルにはデメリットを超えるメリットがあるので、採用を検討してみてはいかがでしょうか。

今回の問題解決と総まとめ
■ 外壁タイル仕上げの主な魅力は、他の外壁材にない「意匠性」と「メンテナンス性」
■ 昔ながらの湿式工法は減少傾向にあり、メリットの多い乾式工法が増加している
■ 外壁のタイル材は、性質による違いを理解して選ぶことが大切
■ 導入コストによるデメリットを除けば、外壁タイルのメリットは大きい
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