木造住宅の耐久年数は短いの?一戸建て7つの構造・工法別の特徴

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こんな人におススメの記事です!

■ マイホームの構造・工法に迷っている人
■ 一戸建て受託の構造・工法のメリット・デメリットを知りたい人
■ 家づくりで失敗や後悔をしたくない人

こんにちは!しみゆうです。

「家づくり」を始めると、

「木造は耐久年数が心配だけど、鉄筋コンクリート造はコストが高いし・・」といった具合に、建物の構造に頭を悩ませている人もいるのではないでしょうか。

 

一戸建て住宅では大きく分けて7種類の構造から選ぶことが出来ますので、

まずは、それぞれの構造の特徴やメリット・デメリットを知ってから検討してはいかがでしょうか。

今回は知ってるようで知らない、建物の構造・工法にスポットをあててみました。

木造

一戸建て住宅の建築構造として、一番よく使われるのが木造です。

鉄骨造やRC造に比べて、コスト(建築費)が低いのが大きな魅力です。

ですが、一口に木造といっても主に3種類の工法があり、ぞれぞれ特徴も違いますし、メリット・デメリットも変わるので注意して下さいね。

木造軸組工法(在来工法)

木造軸組工法の一戸建住宅の建築中

木造と聞いて最初に思いつくのは在来工法とも呼ばれる、木造軸組工法ではないでしょうか。

〇特徴

土台や柱・梁・筋交いなどを木材を用いて組み上げていく日本古来からの工法で、一戸建て住宅の中では一番多く採用されています。

以前は筋交いにより強度を保っていましたが、近年は構造用合板の普及により2×4工法と変わらない耐震性を確保できるようになりました。

以前は、大工さんが仕口と呼ばれる接合部を加工していたので技術差が大きかったのですが、近年は工場加工によるプレカットが普及したために技術差が出にくくなりました。

◇メリット

  • 鉄骨造やRC造に比べてコストが低い
  • 柱によって建物を支えているので、間取りの自由度が高い
  • 「狭小地」や「変形地」でも対応が可能
  • 壁を移動しやすいので、増改築が行いやすい

◆デメリット

  • 「大空間の部屋」や「間口の広い開口」は設けにくい
  • 木材は湿気に弱いので、湿気対策やメンテナンスが必要
構造用合板とは

建築物の構造体力上主要な部分に使用できる強度の高い合板のこと

建物の床下地・壁下地・屋根下地などに使用することにより、耐震性や耐風性を高めることが出来る

2×4(ツーバイフォー)工法(枠組み壁工法)

木造2×4工法の一戸建住宅の壁おこし作業中

外観に凹凸などの装飾が多い建物は2×4工法で建てられている可能性が高いので、慣れてくると外観を見るだけで分かるようになります。

〇特徴

欧米で発達し日本でも取り入れられるようになった2×4工法は、主に2×4インチの木材と構造用合板によりパネルを作成し、そのパネルを組み合わせることで建物を作っていきます。

木造軸組工法のような柱や梁・筋交いなどはありませんが、パネルによって面で建物を支えるので耐震性・耐風性に優れています。

◇メリット

  • 鉄骨造やRC造に比べてコストが低い
  • 床・天井・壁の6面がパネルになるので、耐震性・耐風性が高い
  • 隙間が少ないので、気密性・断熱性・遮音性が高い
  • 材料のサイズが小さいため「狭小地」や「変形地」でも施工が容易

◆デメリット

  • 「部屋の広さ」や「間口の広さ」に限界があり、設計の自由度が低い
  • 壁を取り除く事が難しいので、増改築がしにくい
  • 気密性が高いため、内部結露が起こりやすい
  • 2×4(SPF)材は柔らかいので加工性は高いが、水や虫害に弱いので対策が必要
  • 床・壁・屋根を支えるパネルは現場施工なので、大工さんの技術が重要になる

木質パネル工法

木造(木質パネル工法)の一戸建住宅の壁パネル搬入中

昨日まで空き地だったのに、ある日突然建物が出来上がっているのを見たことはありませんか?

その建物は、木質パネル工法の可能性が高いですね。

〇特徴

主に大手ハウスメーカーが取り入れている工法で、工場で壁・床・天井のパネルを製造後、現場でレッカーを使用し組み立てるので短い工期で建物が完成します。

ハウスメーカーにより独自の工法を開発しているので、実現できる間取りの許容範囲が違うので注意が必要です。

◇メリット

  • パネルを工場で作成しているため、品質にムラが少ない
  • 現場ではパネルを組み立てるだけなので、工期が短い
  • 現場での組み立てが容易なので、仕上がりのバラつきが少ない。

◆デメリット

  • 木造の中では、比較的コストが高い
  • レッカーが入れない場所では、施工が出来ない
  • パネルが規格化させているので、「狭小地」や「変形地」の対応は難しい
  • 寸法が規格化されたパネルを使うので、設計の自由度が低い
  • 壁を取り除く事が難しいので、増改築がしにくい
  • 木材は湿気に弱いので、湿気対策が必要

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鉄骨造(S造)

鉄骨構造(鉄骨ラーメン構造)の一戸建住宅の組立工事中

一戸建て住宅の構造としては用いられる頻度は少ないのですが、「大空間」や「多層階」の建物を作ることが出来ます。

軽量鉄骨構造

〇特徴

厚みが3~5㎜の鋼材を使用しブレース(筋交い)で補強している鉄鋼構造を軽量鉄骨構造と呼びます。

木造の建物よりも、「大空間の間取り」や「間口の広い開口」を実現することが出来ます。

◇メリット

  • RC造よりもコストが低い
  • 部材を工場で作成するため、品質にムラが少ない
  • 現場での組み立てが容易なので、仕上がりのバラつきが少ない。

◆デメリット

  • 木造よりもコストが高い
  • レッカーが入れない場所では施工が難しい
  • 木材に比べて熱に弱い
  • サビに弱いので、メンテナンスに注意が必要

重量鉄骨ラーメン構造

〇特徴

厚みが6㎜以上の鋼材を用いて、ボルトなどで接合部を一体化させるためラーメン(剛)構造と呼ばれます。

規模の大きな工務店が用いることのある工法ですが、高コストのため一戸建てに用いられるのは稀です。

◇メリット

  • 耐震性・耐風性に優れている
  • 部材を工場で作成するため、品質にムラが少ない
  • 部材の強度が高いため、「大空間の間取り」や「間口の広い間口」が実現可能
  • 内壁の撤去が容易なので、増改築がしやすい
  • 4階建て以上も可能

◆デメリット

  • 軽量鉄骨構造よりもコストが高い
  • 部材が大きいため、小さい建物に向かない
  • レッカーが入れない場所では、施工が出来ない
  • 木材に比べて、熱に弱い
ラーメン構造

柱と梁などの接合部を一体化させた剛接合により作られた構造のこと
※木造軸組工法の接合部は剛接合にはならない

「ラーメン」とはドイツ語で額縁という意味

鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造(壁式構造)の一戸建住宅の型枠工事中

耐震性や耐火性に優れている鉄筋コンクリートを使用した構造です。

「床」「壁」「天井」の順番で施工を行いますが、ある程度コンクリートが乾いて強度が発揮されるまで次の工程に進めないので、他の構造に比べて工期が長くなります。

壁式構造

〇特徴

鉄筋コンクリートで作られた床・壁で建物を支えるため強度が高い。

コンクリートは乾燥してから強度が出るまでに時間がかかるので、十分な工期が必要となる。

◇メリット

  • 耐震性・耐火性・耐久性が高い
  • 気密性・遮音性が高い
  • 部材の強度が高いため、「大空間の間取り」や「間口の広い開口」が実現可能
  • 現場施工なので、「狭小地」や「変形地」にも対応できる
  • 4階建て以上も可能

◆デメリット

  • 木造や鉄骨造に比べてコストが高い
  • すべて現場施工になるので工期が長い
  • 壁で建物を支えているため、壁の撤去がほぼ出来ないので増改築が難しい
  • 木造に比べて、地盤の強度が必要になる

ラーメン構造

〇特徴

鉄筋コンクリートを用いて柱・梁を作り、接合部を一体化させた剛接合を持つ構造のこと。

非常に強度が高いが高コストの為、一戸建て住宅で使われるのは非常に稀です。

◇メリット

  • 耐震性・耐火性・耐久性が高い
  • 気密性・遮音性が高い
  • 部材の強度が高いため、「非常に大空間の間取り」や「非常に間口の広い開口」が実現できる
  • 現場施工なので、変形地にも対応できる
  • 柱と壁で支えているので、増改築がしやすい
  • 4階建て以上も可能

◆デメリット

  • 木造や鉄骨造に比べてコストが高い
  • すべて現場施工になるので工期が長い
  • 木造に比べて、地盤の強度が必要になる
  • 部材が大きいため、小さい建物に向かない

建物の耐久年数は気にしないーまとめ

建築後100年以上経っても大丈夫な木造軸組工法の建物

一戸建てに用いられている建物構造の「特徴」や「メリット」「デメリット」をあげてみましたが、いかがだったでしょうか。

私の個人的な意見としては、「大空間」や「広い開口」が必要無いのであれば、一戸建てには木造が適していると感じています。

何故かというと、「コスト」についてはもちろんですが、「強度」についても木造で十分だと感じているからです。

阪神大震災以降、建築基準法も見直され「耐震性」を強化されましたので「耐震等級2」以上であれば建築基準法の1.25倍以上の強度は満たされていますし、必要以上の「耐震性」はコストアップの割にメリットが少ないと思います。

 

それと、「木造=30年 鉄骨造=40年 RC造=60年」と言われている建物の耐久性についてですが、この数字にはマジックがかかっています。

この数字は「安全性が保てる期間」を示すのではありません。

「建物が完成してから解体されるまでの期間」の平均値なので、木造は建替えを行うケースが多いので短くなっているだけなんです。

もちろん適切なメンテナンスが必要ですが、今の木造建築よりも耐震性能の低い古民家でも100年以上も安全性を保っている建物がたくさんあります。

なので、一戸建ての建物の構造を検討する際に「耐久性」は考慮する必要はないでしょう。

 

次に、木造構造の中でも「木造軸組工法」が日本の気候風土には一番合っていると感じています。

一昔の木造軸組工法は、柱と梁と筋交いで建物を支えていたので、「2×4工法」や「木質パネル工法」の方が「耐震性が高い」と言われていましたが、現在の「木造軸組工法」のほとんどは構造用合板を用いることで「耐震性」がUPしているので、他の工法とも遜色はありませんし、柱と梁が入っているのでより強度が高いくらいなんです。

しかし、一番の理由は「木材の材質」の違いです。

「2×4工法」や「木質パネル工法」はSPF材などの「密度が低く」「比重の軽い」材種を使用していることが多いので湿度や虫害(白アリ)に非常に弱く、メンテナンスに気を使わなければなりません。
※木材の不具合は壁などの中に隠れているので見つかりにくく、見つかった頃には手遅れの場合が多いんです。

ですが、「木造軸組工法」なら柱や梁の材種は、SPF材などよりも「密度が高く」「比重の重い」ものを使っていますし、より強度の高い樹種に変更することも出来るので、鉄骨構造にするよりも樹種の変更の方がメリットは高いと思います。
※意外かもしれませんが、鉄骨構造より木造の方が熱に強いんです。

それに、「2×4工法」や「木質パネル工法」は壁の移動や撤去が難しいので、将来的な増改築に向きません。

 

しかし、「2×4工法」や「木質パネル工法」「鉄骨構造」を扱っている住宅会社は、自社に都合の悪いことは説明しませんし、「デメリット」を「メリット」にすり替えて説明することもあります。

当然、私の考えが全てではありませんが、全ての工法を経験したからこそ感じたことなので参考にしてもらえればと思います。
※特殊な条件下の場合は「RC造」は有りだと感じています。

それぞれの工法・構造の「特徴」と「メリット」「デメリット」をしっかり理解して、マイホームの構造を選んで下さいね。

今回の問題解決と総まとめ

■ それぞれの構造の「メリット」と「デメリット」を知ったうえで決定する
■ 構造によって耐久年数が大きく違う訳ではない
■ 木造の場合は、材種にも気を付けたい

「家づくりマニュアル⑥」へは、下記のリンクから移動できます。

【家づくりマニュアル⑥】住宅会社を打合せと相見積りで比較!

2017.02.22

「家づくりの流れ」については、下記のリンクから移動できます。

【完全保存版】初心者必見!家づくりの流れと必要期間の総まとめ

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