マイホームはもっと安くなる!注文住宅と建売住宅の価格差は?
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イレギュラーな注文住宅の依頼

建売住宅の価格で注文住宅を建ててみた

こんにちは!しみゆうです。

以前、少し変わった注文住宅を手掛けたのですが、その時のお話です。

支店長

しみゆうくん、今月売り上げが足りなくてね~。

 

ちょっと変わったお客さんなんだが、何とかならないかい?

しみゆう

どんなお客さんですか?

 

(出た!無理難題ちゃうか~)

支店長

普段は断るんだけどね・・我社の一番安い商品でも予算が合わないらしいんだ。

 

何とかならないかい?

しみゆう

ちょっと資金計画を見せて下さい。

 

この金額で建てようと思ったら、かなり仕様を下げないとダメですね~

支店長

仕様を下げたら行けそうか!

 

お客さんには説明するから、特別に仕様を下げて受注しよう。

 

頼むね!

しみゆう

は・・はい。

 

(しまった、出来ないって言えば良かった・・)

 

このお客さんの資金計画書を見ると、現在の建物を解体して木造2階建で延床面積約30坪の新築を諸経費込み(住める状態で引渡し)で1,200万円で建てたいとのことでした。

  • 本体工事費(建物工事費全て)
  • 別途工事費(解体工事費、処分費、屋外電気工事費、屋外給排水工事費、外構工事費)
  • 設計費(設計図書作成費、建築確認申請費一式、建物登記費用)

 

私の勤めていたハウスメーカーの商品で一番安価なグレードで諸経費込みでも、坪単価47万円だったので、坪単価を7万円下げないと建てることが出来ません。

地盤調査の結果、地盤改良工事の必要が無かったのが幸いし、建物の仕様をいわゆる「建売住宅仕様(最安値の仕様)」にして、施工業者にコストダウンの説得が出来ればなんとなりそうな感じだったんです。

 

◆我社の主力商品の仕様:耐震等級2、長期優良住宅、構造計算有り、外張り断熱、瓦屋根、外壁サイディング12㎜、トイレ2か所

◆建売仕様に変更時:耐震等級1、壁量計算のみ、壁内ロックウール断熱、カラーベスト屋根、外壁サイディング9㎜、トイレ1か所、設備機器(キッチン、ユニットバス、トイレ)のグレードダウン

※仕様の違いを詳しく書くと長くなるので、今回は省きます。

 

我社の仕様でコストダウン出来る部分を安価な仕様に変更して、見積りをやり直したのですが、まだ少しオーバーしてしまいます。

工事を行う工務店や専門業者にコストダウンのお願いもしましたが、まだ少し足りません。

しみゆう

支店長、出来るだけのことがやったんですが、

 

少し予算オバーなんです・・外構工事無しならなんとかなるんですけど・・

支店長

そうか・・

 

ちょっとお客さんに話してみるよ、もう少し頑張ってくれ。

しみゆう

お願いします。

 

でも、建物の仕様は建売住宅に近いですが、構造材や建材のグレードは上ですし、自由設計で間取りが組めるんだから、お客さんにかなりのメリットがありますよ。

支店長

お客さんからOKが出たよ。

 

じゃ、後は任せるからよろしくね。

しみゆう

は、はい・・

(・・出来ちゃったら、また無理難題言われるんだよなぁ~)

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注文住宅と建売住宅の価格差は?ーまとめ

注文住宅と建売住宅の違いをパンダのイラストで表している

・・といったことがありました。

 

この経験でも分かるように、注文住宅も建売住宅も建物の仕様が同じなら、設計の手間や時間・コストを除けばあまり建築費は変わりません。

何故かというと、住宅は電化製品などの様に工場で製作する訳ではありません。

 

どんな住宅も一軒一軒設計図が違いますし、現場で職人さん達が設計図を見ながら建物を手作りで建てて行きます。

職人さん達にとっては、注文住宅でも建売住宅でも基本的にすることは同じなので、どちらも大きく違わないんです。

 

それに、注文住宅も建売住宅も工事をしてくれる職人さんが特別に違う訳では無いので、人件費もそれほど変わりません。
※建売住宅は同じ地域に何軒もよく似た建物を建てることが多く、移動時間や施工時間が短縮されるので、少しコストが下がる傾向があります。

 

今回はかなり職人さんに無理を言いましたが、利益が出ないと仕事を受けてもらえないので、それなりの利益は出たはずです。
※職人さんには「特別価格だから次の建物は日当上げてよ」と言われました・・

 

しかし、一般的に注文住宅の方が高価なイメージがあるのではないでしょうか?

 

確かに、注文住宅は建物の設計に時間をかけて打ち合わせをしますし、建売住宅より設計に手間もかかるので、設計費が高くなるのは仕方ありません。

ですが、建物の性能や仕様・材料費が同じであれば、職人さんの手間もそれほど変わらないので、建築費はそれほど変わらずに建てられるのはずです。

なのに、実際の販売価格は注文住宅の方が建売住宅より高額なのが当たり前ですよね。

 

その理由の一つは、注文住宅を売るための住宅展示場の家賃やモデルハウスの建築費、TVや雑誌の広告費などの負担が大きいことです。

他にも、建売住宅は完成してから1年を越えてしまうと中古住宅扱いになってしまいます。

売れ残らないように、仕様を下げたグレードの低い建物がほとんどなので、建売住宅は安いというイメージを持つ人が多いのだと思います。

新築も完成後1年経てば中古住宅

土地や建物の売買の法律である宅地建物取引業法で定められているので、誰も住んだことがない新築物件でも完成後1年を超えると中古住宅として販売しなければなりません。

なので、建売住宅の販売会社は売れ残りを極端に嫌います。
※売れ残ると、現地モデルハウスの販売員コストもかかってしまうという理由もあります。

なので、あまり広告費をかけていない住宅会社を選ぶことで、注文住宅を安く建てることが出来ます。
※ただし、広告費用をかけていない住宅会社を見つけるには少し手間がかかります。

この様に注文住宅の価格の仕組みが分かれば、同じ仕様やグレードの建物を手に入れるために、「何が必要無いか」「何をコストダウンしても良いのか」が分かります。

今後も、マイホームをリーズナブルに建てるためのヒントをご紹介しますね。

 

余談ですが、

住宅会社には年間の売上目標や月間の売上目標がありますので、売上目標に達していない場合は少しぐらい無茶な案件でも引受ける傾向があります。

運が良ければ、普段より安価でマイホームが手に入るかもしれません。

 

ですが、仕様グレードのダウンや設計費・施工費のコストダウンは、どんな住宅会社でも受け入れてくれる訳ではありませんので、あまり無理強いはおススメ出来ません。

それに、慣れない仕様や材料を扱うと思ってもない施工ミスのリスクもあるんです。

以上のことも、知っておくと良いかもしれませんね。

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