■ 最新の住宅建材を取り入れたい人
■ 家づくりで失敗や後悔をしたくない人
こんにちは!建築士のしみゆうです。
2017年4月3日に、ファミットというちょっと変わった内装建具が鋼製建具メーカーのYKK APさんから発売されたので紹介したいと思います。
YKK APの内装建具ファミットの特徴
上の写真を見て、ちょっと特別な箇所があることに気が付かれましたか?
・・って、いきなり言われても、分かりませんよね(;^ω^)
もし気付いた方がいたら、かなり鋭いか、建材のことをよくご存知な方だと思います。
写真の右側に注目して欲しいのですが・・
そうです、壁一面に同じ壁紙が貼ってあるんです。
「そりゃ、壁だから壁紙ぐらい貼ってあるでしょう。」って言葉が聞こえてきそうですが(;^ω^)
見て欲しいのは、壁じゃなくて、建具(室内ドア)なんです。
なんと、引き戸にまで壁と同じ壁紙が貼ってありますよね。
この室内ドアが、この度発売されたファミットなんです!
それに、ファミットは下図のように扉の表面に自分好みの壁紙を貼ることで、室内全体のデザインを統一することも、建具だけを際立たせることも自由自在なんです。
同じ部屋で長い間暮していると、部屋のデザインに飽きちゃうことってありませんか?
少しくらい部屋の模様変えをしても、おいそれと建具を交換することはできないので、ガラっと部屋全体の雰囲気を変えるのは難しいんですよね。
でも、壁紙なら安価で手に入りますし、内装建具ぐらいの大きさなら貼りかえることも難しくありません。
手軽に、内装建具のデザインを変えられるのは魅力的ですよね。
それに、「開き戸」や「引き戸」だけでなく、「クローゼット扉」といったバリエーションにも対応してくれるので、収納扉までをデザインすることが可能になるんです。
なぜ建具に壁紙を貼ったら反ってしまうの?
実は今まで、壁紙を貼ることができる内装建具はありませんでした。
と言うのも、一般的な内装建具に使われている材質は吸水性が高いので、のりなどの水分を含んだ壁紙を貼ってしまうと膨張して伸びてしまい、
その後、のりが乾くと収縮してしまうので、内装建具が反ってしまうことが多かったんです。
内装建具が反ってしまうと、きちんと扉が閉まらなくなることがあるので、建具に壁紙を貼ることはタブーとされていました。
ですが、このファミットは扉の表面の素材にアルミ膜を設けているので、吸水性が抑えられ、
建具内部に特殊な補強を施すことで、一般的な内装建具に比べて反りにくい構造になっているんです。
普通の建具に壁紙を貼るのは不可能?ーまとめ
「でも壁紙を貼った内装建具なら、雑誌やTVでも見たことあるけど・・」ですって?
確かに、水分の少ないのりの付いた、はがせるタイプの壁紙なら、一般的な内装建具に貼ることも可能です。
しかし、はがせるタイプの壁紙は発売されている種類も少なく、気に入ったデザインが見つからないこともありますし、
輸入品の壁紙はのりが付いていないので、容易に採用できません。
それに、表面が凸凹していたり、強い木目が入っている建具には、壁紙を綺麗に貼ることが困難なんです。
そこで活躍してくれるのが、このファミットなんですが、一般的な内装建具より高額なので、
「わざわざ建具を入れ替えるなんて・・」と、躊躇してしまう方も多いと思います。
だからこそ、これから家づくりを行う人の為にある選択肢とも言えるので、人とは違ったこだわりが伝わってくるような内装デザインを取り入れたいなら、ファミットの導入を検討してみても面白いかもしれませんよ。
あっ!べつにファミットを無理強いしているわけではありませんよ(;^ω^)
それに、表面が凸凹していない内装建具なら、はがせるタイプの壁紙を使って模様替えも可能なので、
休みの日にご家族でDIYしちゃうのも楽しいと思います。
ただ、はがせるタイプの壁紙を使っても内装建具が反ってしまう可能性もあるので、注意して下さいね。
■ 開き戸や引き戸だけでなく、クローゼット扉も選択可能
■ 一般的な建具に壁紙を貼ると反ってしまい、閉まらなくなることがある
■ はがせるタイプの壁紙なら建具が反りにくいのでDIYで模様替えも可能