【建築条件を外す方法】土地付きの建設業者を変える交渉のポイント

※この記事では、「土地に付いた建築条件を外すための秘訣や注意点」について詳しく解説しています。

 

しみゆう

こんにちは!建築士&FP技能士の清水裕一(しみゆう)です。

 

建築条件の付いた土地だからといって、「指定された建設業者でしかマイホームが建てられない」とは限りません。

 

交渉次第で、自由に住宅会社を選べることだってあるんです。

 

建築条件付土地取引(けんちくじょうけんつきとちとりひき)とは、所有する土地を販売するに当たり、土地購入者との間において、指定する建設業者との間に、土地に建築する建物について一定期間内に建築請負契約が成立することを条件として売買される土地の建築請負契約の相手方となる者を制限しない場合を含む取引である。

 

条件の良い土地にかぎって建築条件付き・・

「好みの住宅会社を選んでマイホームを建てたいので、泣く泣くあきらめて次を探す。」

 

注文住宅の土地探しでは、よくあるシチュエーション。

あまり知られていませんが、土地に付けられた「建築条件」は絶対ではありません

 

売主の同意さえ得れば、建築条件は外せます。

 

あきらめるのは、最善を尽くしてからでも遅くありませんよ。

 

 こんな方にオススメの内容です!
■ 少しでも有利に建築条件を外したい
■ 建築条件付きの土地でも自由に住宅会社を選びたい
■ 選べる土地の候補を増やしたい

なぜ土地に建築条件を付けるのか?

土地の売主が建築条件を外したくない理由
「建築条件付き土地の4つの注意点」の記事でも解説しましたが、

土地の売主が「建築条件」を付ける最大の目的は、その土地で得られる利益を最大化するため。

 

じつは、建築条件で指定された建設業者は、土地の売主と「深い関係にある(グループ会社など)」もしくは「バックマージンを支払う」といったケースがほとんど。

 

多くの場合、土地の売買による利益だけでなく、建築工事からも利益を得るために「建築条件付き土地」という形態を用いています。

※集客の一環として、自社で施工を請け負うために住宅会社が土地を販売している場合も

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土地に付いた建築条件を外すには

建築条件を外す交渉中
肝心の「建築条件を外す方法」ですが、

もし『無料で建築条件が外せるんだ!』と期待させていたら、ゴメンナサイ・・

そんな都合のいい魔法なんてありません

 

ご存じのように、交渉ごとに両者の合意は不可欠。

土地の売主は儲けるために建築条件を付けているのですから、特別な理由もなく自社の不利益を受け入れるハズもなく・・

 

とはいえ、想定していた利益を確保できるなら、拒否する理由はなくなります。

建築工事で得るはずだった金額を上乗せして交渉すれば、建築条件を外せる可能性大。

 

では、土地にどのくらいの金額を上乗せすればいいのでしょうか?

「1坪当たり3~5万円」という話を耳にしますが、実はそんなに単純ではありません。

 

というのも、相場より安い土地価格で客の気を引き、建築工事で利益の大半を得ようと考える売主も多く。

ケースバイケースで、一律で適正価格を導きだせないのが現状です。

 

建築条件を外す交渉のセオリーは、「その土地の相場に少し上乗せした価格」

あまりにも常識外れの価格交渉は、建築条件を外すチャンスを失うことになり、相手にすらされないでしょう。

 

それでも安く買いたいと思うのが人情(笑

 

では、価格を抑える交渉のポイントをご紹介しますね。

 

費用負担をおさえる交渉のポイント

ポイントを押さえて交渉すれば費用は抑えられる

 

土地売買や家づくりに精通していない買主にとって、土地の建築条件を外すための金銭的な負担を少しでも押さえるには、交渉のポイントが2つあります。

それは、「タイミングの見極め」「プロの力を借りる」こと。

不動産業界の閑散期・不動産会社の決算前を狙う

土地売買に限らず、販売を生業にしている会社には、商品価格のディスカウントに応じてくれやすい時期があります。

 

例えば、「需要の少ない閑散期」「年度決算の直前」

売上を確保したいので、無理な交渉も通りやすい時期です。

 

不動産業界の閑散期といえば、なんといっても梅雨明けから秋口(7~10月頃)

さらに、雪の多い地域は冬場も閑散期といわれています。

 

決算月は一般的に「3月末」や「9月末」が多く、「企業の公式HP」や「IR情報」などで調べることが可能です。

少しでも土地の価格を抑えたいなら、狙い目といえるでしょう。

 

売主の売りたい気持ちを利用するなら、売れ残っている土地も狙い目。

 

土地の売り出し日からの期間が長ければ長いほど、早く売りたいハズなので、より有利な交渉が予想されます。

 

幸運にも複数の条件が重なり、「追加費用なし」なんて事例もありましたよ。

 

マイホームの建築を依頼予定の住宅会社を活用

もう一つは、交渉をプロに任せること。

やはり餅は餅屋です。

 

とはいえ、宅建士に頼むとなると報酬の支払いが不可欠。

オススメなのは、マイホームの建築をお願いする住宅会社の活用です。

 

というのも、いかに住宅会社といえど建物を建てる土地がなければ工事を進められません。

そのため、土地の取得には積極的に協力してくれるケースが多く。

 

さらに、「その土地の隠れたメリット・デメリット」「どんな建物が建てられるか」「本体工事以外に予測される費用」など、建築の専門家からのアドバイスも期待できます。

土地には、普通の人では気付けないリスクが隠れているケースも多く、心強い味方の力を借りない手はありません。

 

ですが、全ての住宅会社が建築条件外しに詳しいわけではなく・・

そこで目安になるのが、宅地建物取引業免許を持っている住宅会社かどうか。

免許がなくとも得意な場合もありますが、見抜くのは非常に困難です。

 

土地に詳しい住宅会社であれば、「近隣の土地相場」や「蓄積された経験」をもとに適正価格を割り出すことが可能。

 

素人が単独で交渉するよりも、はるかに有利な結果が期待できますよ。

 

土地探しで最も重要なのはスピード感ーまとめ

スピード感がないと理想の土地は手に入らない

より有利に土地の建築条件を外す方法について解説しましたが、さらに重要なことがあります。

それはスピード感です。

 

スピード感は、土地探しの全てのシチュエーションで最も重要といえます。

なぜなら、同じ土地は一つとないから。

 

どんなに条件の良い土地を見つけても、先客がいては手遅れです。

条件の良い土地ほど競争率が高く少しの出遅れが致命傷になってしまう可能性大。

 

出遅れないためには事前準備が欠かせません。

土地探しを始める前に住宅会社を選んでおけば、いつ条件の良い土地が見つかっても、プロ目線のアドバイスを活かした最短の判断が可能。

もちろん建築条件付きの土地だけでなく、建て替えが前提の土地にも有効です。

 

土地探しから家づくりを始める施主は、住宅会社選びを後回しにしがちですが・・

早めに信頼できる建築のプロを見つけておきましょう。

予期せぬ大出費といった、土地でよくある失敗のリスク軽減効果は絶大です。

家づくりの成功は、選んだ住宅会社によって決まるといっても過言ではありません。

 

マイホームを建てるパートナーを選ぶ際は、住宅会社の比較を忘れないでくださいね。

 

今回の問題解決と総まとめ
■ 建築条件付きの土地でも交渉次第で住宅会社の変更が可能
■ 不動産業界の閑散期や決算期なら費用負担軽減の可能性UP
■ 建築条件を外したいなら住宅会社の活用がオススメ
■ 土地探しを始める前に住宅会社を選んでおくとリスク軽減

 

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