【注文住宅の断熱工法】充填断熱と外張り断熱はどっちがお得?

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■ マイホームに採用する断熱工法で迷っている人
■ 断熱工法の違いによる「メリット」や「デメリット」を知りたい人
■ 家づくりで失敗や後悔したくない人

こんにちは!建築士のしみゆうです。

以前、戸建住宅で採用できる断熱材の種類についてご紹介しました。

断熱材には種類によって様々な特徴があり、選んだ断熱材によって得られる「メリット」や「デメリット」が大きく異なることに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、建物の断熱性能は断熱材の種類だけで決まるわけではなく、断熱材を施工する工法によっても大きく左右されるんです。

 

もしかしたら、「断熱材なんて、住宅会社を決めてからゆっくり決めればイイや・・」と考えていらっしゃるかもしれませんが、

マイホームを建てる住宅会社を決めてからでは遅すぎます。

というのも、複数の断熱工法を扱っている住宅会社はかなり少数なので、「住宅会社を決めた時点でマイホームで採用する断熱工法が決まってしまう」と言っても過言ではありません。

今回は、注文住宅で採用できる断熱工法である、「充填断熱」と「外張り断熱」の「特徴」や「メリット」「デメリット」を比較してみました。

注文住宅で採用できる2種類の断熱工法とは

注文住宅で選択できる断熱工法は充填断熱工法と外張断熱工法

引用:https://www.isover.co.jp/glasswool-life/about_glasswool/construction

注文住宅で採用できる断熱工法には、大きく分けて2つの種類があります。

それぞれ、「充填断熱工法」と「外張り断熱工法」と呼ばれる工法なのですが、上の画像で分かるように、大きな違いは「建物のどの部分に断熱材を設置するか」ということです。

とはいっても、実際に自分達家族のマイホームに採用する断熱工法を選ぶ際は、「建物のどの部分に断熱材を設置するか」よりも、「どっちの方がお得なのか」が気になるのではないでしょうか。

ですが、「彼を知り己を知れば百戦危うからず」の言葉の通り、それぞれを知っているからこそ「正しい選択ができる」と言えるので、この機会に注文住宅の断熱工法について知っておいてくださいね。

充填断熱工法(内断熱)の特徴

充填断熱工法の特徴と得られるメリットとデメリット

充填断熱工法とは、建物の躯体(骨組み)の間に断熱材を設置(充填)する断熱工法なのですが、

現在でも80%以上の戸建住宅に採用されており、建売住宅だけでなく、大半の注文住宅で採用されている工法です。

【メリット】

  • 採用例が多く導入コストを下げやすい
  • 様々な性能の断熱材を使用することができる
  • 一般的な断熱工法のため取り扱える住宅会社が多い
  • 施工性が高く慣れた職人が多い
  • 断熱効果のある場所を制限できるため冷暖房効率を上げやすい

【デメリット】

  • 断熱性能が施工精度に影響されやすい
  • 施工が悪いと壁内などの躯体部分で結露が起こってしまう
  • 躯体内の「配管」や「配線」などを設置した部分の断熱性能が下がる
  • 「小屋裏」や「床下」を利用するには工夫が必要
  • ヒートブリッジ(熱橋)が起こりやすい
ヒートブリッジ(熱橋)とは

断熱を施した部分の熱を伝えやすい「場所」や「状態」のこと

熱伝導率の異なる部材を使用した場合、熱伝導率の高い部材が外気の熱を伝えてしまうため、部分的な温度差が生じ結露の原因になりやすいと言われている

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吹き付け断熱工法

充填断熱工法は、一般的に固形の「繊維系断熱材」や「発泡プラスチック系断熱材」をはめ込むように施工するのですが、

TOPの写真のように、液状の硬質ウレタンフォームを建築現場で吹き付けて発泡させる「吹き付け断熱工法」も充填断熱工法の一種です。

特徴としては、細かい隙間にも断熱材が入り込みやすいため、気密性を高めやすく、一般的な大きさの戸建住宅なら1日で施工が完了するので、工期短縮の効果も得られます。

しかし、接着力が強いため、一度施工してしまうと撤去が容易ではありませんし、専門の職人による施工が必要なので、他の充填断熱工法に比べるとコスト高になってしまう側面も兼ね備えているんです。

 

余談ですが、セルロースファイバーによる充填断熱工法も専用の機械を使って壁内に断熱材を充填するため、特徴もよく似ており、「吹き付け断熱工法」の仲間と言えます。

「断熱材の種類」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。

【何を基準に選べばイイの?】断熱材別の特徴やメリット・デメリット

2017.08.07

外張り断熱工法(外断熱)の特徴

外張り断熱工法の特徴と得られるメリットとデメリット

引用:http://www.t-shs.jp/about01pioneer.html

外張り断熱工法とは、建物の躯体(骨組み)全体を断熱材で包むように施工する断熱工法で、

寒冷地での採用が比較的多く、注文住宅での採用も少しづつ増えている断熱工法です。

【メリット】

  • 建物内部全てで断熱効果が得られるため「小屋裏」や「床下」を有効活用しやすい
  • 防湿工事が容易なため躯体部分で結露が起こりにくく構造材が劣化しにくい
  • 気密工事が容易なため気密性能を上げやすい
  • 壁内に「配線」「配管」などを設置しても断熱欠損の心配がない

【デメリット】

  • 使用できる断熱材の種類が限られてしまう
  • 「材料費」や「施工費」がより高コストになりやすい
  • 断熱材の上に外壁材を貼るため取り付け強度が弱くなりやすい
  • 断熱材の厚さに制限があるので高い断熱性能が得にくい
  • 特殊な施工になるため取り扱える住宅会社が少ない
  • 断熱部分の容積が大きくなるため冷暖房効率が悪い

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どちらの断熱工法を選ぶべき!?ーまとめ

充填断熱工法と外張り断熱工法のどちを選べば得なのか!?

で、気になる「どっちの断熱工法がお得か?」という問題に対して、

ありきたりな答えになるかもしれませんが、自分達家族が「何に最もメリットを感じるか」が大切だと思います。

 

というのも、家づくりでは断熱工法だけでなく、マイホームで採用する様々な「仕様」や「建材」「設備機器」などを選ばなければなりません。

しかし、限られた予算の中で「理想のマイホーム」を手に入れたいなら、全ての選択で「高性能」なものや「高品質」なものを選ぶことは難しいでしょう。

そのうえ、無理をして「高性能」や「高品質」なものを取り入れたとしても、「組み合わせ」や「使い方」を間違ってしまうと、最大限の効果を引き出すことができません。

そうなんです、家づくりでは様々な取捨選択の中から「自分達家族に最もピッタリな組み合わせを見つけ、それらのメリットを最大限に活かせるように計画する」ことが非常に大切なんです。

 

マイホームの断熱性能で言えば、「断熱工法が持つデメリットをカバーできる断熱材かどうかを確認する」という方法があります。

例えば、充填断熱工法の躯体内結露が気になるなら、「調湿効果のある断熱材」や「防湿・気密施工が行いやすい断熱材」が採用されているか、

外張り断熱工法で高い断熱性能を得たければ、厚みが薄くても高い断熱効果が得られる「熱伝導率の低い断熱材」が採用されているか、といったことに目を向けてみましょう。

 

それに、それぞれの断熱工法の「メリット」や「デメリット」を見ても分かるように、「充填断熱工法」と「外張り断熱工法」では相反する特徴も多いので、

自分達家族が「何に対して最もメリットを感じるか」が分かれば、自ずとマイホームに採用すべき断熱工法が見えてきます。

 

他にも、以前ご紹介した「平成25年省エネ基準」でも分かるように、日本では建物の断熱性能を8つの地域に区分して基準を設けています。

その理由として、日本は地域による温度差が大きいので、快適に暮らすために必要な断熱性能が建物を建てる場所によって異なるからなんです。

なので、マイホームを建てる地域に合わせた断熱性能を意識することも非常に大切となり、これを疎かにすると、住み始めてから後悔することになってしまいます。

「平成25年省エネ基準」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。

【Q値・UA値だけで大丈夫?】温熱環境のいい家を手に入れる方法

2017.07.10

 

このように、様々な要因の組み合わせによって成り立っている家づくりでは、1つの事柄にこだわり過ぎて失敗することも少なくありません。

ですが、それぞれの「メリット」を活かせるように心掛け、組み合わせを工夫すれば、予算が限られていても「理想のマイホーム」に近付けることは可能なんです。

家づくりでは初めての経験が多いので、最初は大変に感じるかもしれませんが、まずは自分が気になる部分から1つ1つ取り組んでみてください。

そうすれば、限られた予算で「理想のマイホーム」を手に入れるのも夢ではありませんよ。

今回の問題解決と総まとめ

■ 注文住宅の断熱工法には「充填断熱」と「外張り断熱」がある
■ それぞれの「メリット」と「デメリット」を理解した上での選択が大切
■ マイホームを建てる地域の環境を踏まえた断熱対策が重要
■ 断熱工法によるデメリットをカバーできる断熱材が使用されているかチェックしよう

「家づくりマニュアル⑩」へは、下記のリンクから移動できます。

「家づくりの流れ」については、下記のリンクから移動できます。

【完全保存版】初心者必見!家づくりの流れと必要期間の総まとめ

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