※この記事では、「マイホームを購入する理由・しない理由」や「注文住宅と建売住宅それぞれのメリット・デメリット」について詳しく解説しています。
こんにちは!建築士&FP技能士の清水裕一(しみゆう)です。
私は建築業界に長年いるためか、知人からこのような質問を受けます。
■ 注文住宅か建売住宅か悩んでいる
■ 家づくりに初めて挑戦する
■ マイホームで失敗や後悔したくない
難しい質問ですね。
災害といったリスクもありますが、生涯の住居費用を同額として比較すると、賃貸より持ち家のほうが広い間取りだったり、高性能の建物に住める傾向がありますね。
バブルの頃は、『35年で住宅ローンを組むと元金の2倍を払わなければならない。』といわれていましたので、一生賃貸住宅に住んだ方が金銭的にはお得でした。
しかし、昨今の金利低下で年利1%なら元金の1.2倍、年利2%でも元金の1.4倍となっていますので、以前に比べてグッとマイホームを購入しやすくなっています。
そんなに慌てないでください。
マイホームの購入は一生を左右する一大事なので慎重に行動しないといけませんよ。
では、ご自身の「価値観」「ライフスタイル」に照らし合わせながら、「賃貸」と「持ち家」のどちらが向いているのか考えて見ましょう。
マイホームを購入するのは何故?しないのは何故?
マイホームを「購入する人」と「購入しない人」の主な理由をあげてみましょう。
マイホームを購入する理由は?
- 結婚や出産をするから
- 親(子供)と同居を始めるから
- 老後に家賃の心配をしたくないから
- 一国一城の主になりたいから
- 世間体がよいと思うから
- 賃貸住宅に住むより金銭的に得だと思うから
- 子供に資産を残したいから
- 自分好みの間取りや仕様・設備機器の家に住みたいから
- 精神的に安定しそうだから
- 賃貸だと何も残らないから
- 家を建てる経験をしてみたいから
- 今の金利や税制が得だと思うから
- 家族の故郷が欲しいから
- 自分好みのDIYを楽しみたいから
- 住居に気を遣わずに暮らしたいから
- 庭が欲しいから
- 人に貸せば収入が得られるから
マイホームを購入しない理由は?
- 転勤する可能性があるから
- 家族構成やライフタイルによって住替えがしたいから
- 災害などによるリスクを回避したいから
- ご近所トラブルがあっても引越しやすいから
- 住みたい場所に移りやすいから
- 設備改修やメンテナンスの費用が必要ないから
- ローンを組みたくないから
- 将来は田舎に住むから
- いろんな住居に住んでみたいから
- 固定資産税や都市計画税が必要ないから
- 頭金を持ってないから
一生賃貸と持ち家、あなたはどちら派?
この他にも人によって様々な理由があるでしょうが、「自分の価値観」や「現在・将来のライフスタイル」を加味して、じっくりと自分には賃貸と購入のどちらが向いているかを考えるとよいでしょう。
あなたにとっての「購入する理由」と「購入しない理由」を書き出し、それぞれに優先順位を付けると、答が明確になりますよ。
主人の転勤もないし。
私は「マイホームを購入する理由」に共感するものが多いので、購入派かな。
注文住宅と建売住宅どちらがよいの?
その次は、きまってこう聞かれます。
じゃあ、家を買うなら注文住宅と建売住宅のどちらがいいんですか?
マイホームに何を求めるかは人それぞれなので、
注文住宅と建売住宅それぞれのメリットとデメリットを比較して、自分に合った方を選ぶといいですよ。
では、注文住宅と建売住宅のメリットとデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
自分で家を建てる土地や工事業者を探して、更地の状態から家を建てていく住宅のこと
1から作っていくので、間取りや仕様・設備機器を自由に選ぶことができるため、自分好みにすることが可能
家を建てるためにはたくさんの事を決める必要があるため、時間と手間がかかる傾向あり
すでに完成した家を土地と合わせて購入する住宅のこと
完成した家を見られるため、暮らしをイメージしやすく、購入から入居までの期間が短い
その反面、工事中を見られないため、欠陥住宅のリスクが大きくなる傾向あり
中には、購入を決めてから建物を建て始める「売り建て」と呼ばれ、ある程度の間取りや仕様・設備機器を選ぶことが可能な状態で販売されていることもある
注文住宅のメリット・デメリット
- 間取りを自分のライフスタイルに合わせて組み立てることができる
- 自分好みの内装や外観を選ぶことができる
- 設備機材を自分好みに組合せられる
- 建物の工法や材料を選ぶことができる
- 不動産会社や住宅会社を自由に選べる
- 建築中の建物を確認できるため欠陥住宅のリスクが低い
- 建物の仕様が全て決定しないと価格が確定しない
- 建物が完成するまで実物が見られない
- 家が完成するまでに時間と手間がかかる
- 土地探しに時間と手間がかかることが多い
- デザインや間取りに凝り過ぎると売却が難しくなる
建売住宅のメリット・デメリット
- 購入前に価格が分かる
- 実物を見て選ぶことができる
- 完成物件の場合は購入後すぐに入居ができる
- 購入までの手順が少ないので時間と手間が少ない
- 土地探しをする必要がない
- 標準的に作られているため売却しやすい
- 自分のライフスタイルに合わせた間取りを見つけにくい
- 完全に自分好みの内装や外観を見つけることが難しい
- 自分好みの設備機材を選ぶことが難しい
- 特別な性能の物件がほとんどない
- 建物の工事中を見られないので、欠陥住宅のリスクが高い
あなたはどっち?
注文住宅と建売住宅の主なメリットとデメリットをあげてみました。
メリットやデメリットの感じ方は人それぞれですし、これらに当てはまらない人もいるでしょう。
それに、他のものにメリットやデメリットを感じることもあるはずです。
そのため、自分がどう感じるかを大切にし、よりメリットが多い方を選ぶことが重要となります。
私は、自分好みの内装や設備機材を選びたいし、
将来のライフスタイルも考えた間取りにしたいので、注文住宅がいいなぁ〜。
確かに、自分の好みにピッタリの建売住宅を見つけるのは難しいから、
マイホームにこだわりを盛り込みたい人は注文住宅を選ぶといいですね。
それに、手間と時間をかけた家ほど愛着も持てますよ。
でも、注文住宅って建売住宅よりも高いんですよね?
そんなにお金を用意できるかしら?
一般的に注文住宅は高いと思い込みガチですが、
建物の性能や設備機材のグレードが同じなら、値段もそんなに変わらずに注文住宅を建てる方法もありますよ。
えっ!そうなんですか。
でも、なんだか難しそうだし、私にできるかなぁ・・
確かに、秘訣や注意点を知らないと難しいけど、
やり方さえわかれば、誰でもできますよ!
本当ですか!
教えてください、がんばります!
じゃあ、これからシリーズに分けて、
家づくりの流れに合わせた、「注文住宅をリーズナブルに建てる方法」や「失敗や後悔しない家づくりの秘訣や注意点」を紹介しますね。
賃貸派?持ち家派?失敗・後悔しないためにーまとめ
家づくりには、多くの時間と手間が必要といわれていますし、失敗や後悔する可能性が高いともいわれています。
なぜでしょうか?
それは、ほとんどの人が「初めて家を建てる」からです。
「家は3度建てないと、思い通りの暮らしができない」といわれています。
これは、2度目や3度目の家づくりなら、初めてよりも慣れているので時間も手間もかかりませんし、どうすれば自分の要望が叶えられるか知っているので、失敗や後悔をする可能性がグンと下がるからなんです。
しかし、なかなか2度も3度も家づくりをすることは出来ません。
では、どうすれば良いのでしょうか?
初めてよりは2度目、2度目よりは3度目の方が有利なのは、知識や情報・経験が蓄積されるからです。
ならば、初めての家づくりでも、2度目3度目に匹敵するくらいの知識や情報を集められばどうでしょうか?
初めての家づくりでは、経験を蓄積することは難しいですが、知識や情報はやり方次第で手に入れることができます。
手間や時間についても、正しい家づくりの方法を手にすれば、減らすことが可能です。
そうすれば、あまり手間や時間をかけなくても、失敗や後悔のないマイホームを得るができるのではないでしょうか?
どうです、あなた好みのマイホームが手に入ると思ったら「ワクワク」しませんか!
そんな家づくりのお手伝いができるよう、
今度、「家づくりマニュアル」をシリーズ化し、家づくりが初めてでも理解しやすいように、できるだけ簡単に「注文住宅をリーズナブルに建てる方法」や「失敗や後悔しない家づくりの秘訣や注意点」を紹介しますので参考にしてもらえれば嬉しいです。
それぞれの項目のより詳しい内容については、下記の様なリンクから移動できるようにしています。
あなたの家づくりが上手くいくように役立ててくださいね!