■ 出来るだけお得な住宅会社を見つけたい人
■ 家づくりで失敗や後悔したくない人
はい、待ちくたびれちゃいました。
住宅会社の見積りは、会社によって「書式」や「利益の取り方が違う」ので、項目ごとに比べても意味が無いってことでしたよね。
そうですね。
それに今のままでは、住宅会社ごとに建物の「大きさ」や「仕様」も違うので、総建築費で比べても意味がないですね。
そっか!
住宅会社によって「規格」や「得意な仕様」が違いますもんね。
ホントに見積りって比べるのが難しいんですね。
最初に、住宅会社ごとに変化しない費用を抜き取る
プロでも解読するのが難解な住宅会社の見積りですが、手順を踏むことで見積書の中に隠れた営業マンの意図に惑わされずに適正かどうかを知ることが出来ます。
(もちろん、格安の住宅会社を見分けることも出来ますが、値段ばかりにこだわらず適正価格を見つける方が、後々の後悔や失敗が少ないと感じます。)
前回、「マイホームに引越すまでに必要な、全ての費用を含んだ見積り」を出してもらうように説明しました。
なので、その見積書の中には、家づくりにかかる全ての費用が含まれているはずです。
まず最初に、見積書を「その住宅会社独自の費用」と「住宅会社ごとに変化しない費用」に分けましょう。
「住宅会社ごとに変わらない費用」とは、
「地盤改良工事の費用」や「外構工事の費用」「エアコン工事の費用」「カーテン工事の費用」などの、その住宅会社に頼まなくても、自分達で別の工事業者に依頼が出来る工事費用と、
「住宅ローン手数料」や「マイホームの取得に必要な税金」「建物の登記費用」「火災・地震などの保険費用」などの、どの住宅会社に頼んでも変わらない費用です。
「それなら、見積書に全部の費用を入れてもらう必要はなかったんじゃ・・」と思うかもしれませんが、
「それぞれの費用の相場」や「あなたの資金計画内で実現できるのか」「営業マンの隠れた意図」を知るためには、「住宅会社ごとに変化しない費用」が重要なんです。
これで、見積書の中には、その住宅会社独自の建物の金額だけが残りましたので、ずいぶんと比較しやすくなったと思います。
そっか!
今は、住宅会社を選んでいるんだから、独自のものだけ比べた方が分かりやすいんですね。
その通り!
家づくりに必要な費用の種類はどの住宅会社も変わりませんが、あまりにも表現がバラバラなため、住宅会社独自の費用だけを集めた方が比べやすいんです。
でも、住宅会社によって特徴がありますよね、
仕様や特徴の差はどうやって比べるんですか?
そんなに慌てないで下さい。
ものには順序があるので、次は「仕様書」と「設計図」を用意して下さいね。
見積書は仕様書や設計図面と一緒に確認しないと住宅会社の特徴が分からない
住宅会社によって、建物の「得意な仕様」や「取り扱っている仕様」が違います。
その差を理解していないのに、見積書を比べても意味がありません。
次に、見積書に建物の仕様を記入していきましょう。
住宅会社の打合せで使った「仕様書」や「設計図」には、建物の部位ごとの「仕様の名前」や「材料の種類」が書いているはずです。
それに、打合せの際に営業マンから「我社の建物はこんなに素晴らしいんです!」といった具合に、その住宅会社の特徴の説明を受けているはずです。
例えば、建物の構造が「木造軸組工法」や「木質パネル構造」「軽量鉄骨構造」のどれなのか、
屋根の材料が「瓦」や「カラーベスト」「ガルバリウム鋼板」のどれなのか、
外壁が「サイディング」や「タイル」「モルタル塗り壁」のどれなのか、
床板が「複合フローリング」や「無垢板」のどれなのか、
他には、「基礎に特別な施工をしている」や「断熱材が違う」「柱の太さが違う」
など、全ては書ききれませんが、住宅会社によって「仕様」や「特徴」がかなり違うはずです。
その「仕様」や「特徴」の違いを、「仕様書」や「設計図面」から抜き取って、見積書に記入すれば、
一目で違いが分かりますし、頭の中も整理されるので、ずいぶん見積書に記載されている意味が理解できるようになるはずです。
確かに、
さっきまで、あんなに意味不明だった見積書の内容が、何となく分かってきました。
それは良かった。
建築には専門用語も多いですし、普段から馴染んでいないので、初めて家づくりをする人には取っ付きにくいんですね。
少し整理すれば、意外と分かってくるもんなんです。
何となく、ここが良いなっていう住宅会社も出て来たんですけど、
まだ、する事があるんですか?
次は、その住宅会社が「割高」か「割安」かを判断するために、
建物の「材料」や「仕様」のコストに、グレードごとの目安を付けて比較してみましょう。
材料・仕様別でコストの目安を付けて比較する
ある程度、「見積書の内容」や「建物の性能」が分かってきたのではないでしょうか。
ですが、まだ建物の「材料」や「仕様」のグレードが違うので、住宅会社ごとの総建築費の差が大きいはずです。
当たり前のことですが、「材料」や「仕様」のグレードが上がれば、その部分のコストが高いので、全体のコストも高くなってしまいます。
下記の表に、グレードの違いによるコストの高低の目安を記しますので参考にして下さい。
低 | ← | 工事費 | → | 高 |
|
---|---|---|---|---|---|
構造 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 |
||
屋根の形 | 片流れ | 切妻 | 寄棟 | 陸屋根 | 入母屋 |
屋根の材質 | カラーベスト | カラー鋼板 | 瓦 |
||
外壁 | サイディング | モルタル塗り | タイル貼り |
||
サッシ | アルミ | 複合 | 樹脂 |
||
部屋 | 洋室 | 和室 |
|||
風呂 | ユニット | ハーフユニット | 造作 |
||
トイレ | タンク付 | タンクレス |
|||
壁紙 | ペイント | ビニルクロス | 紙クロス | 布クロス | 漆喰 |
床材 | クッションフロア | 複合フローリング | 無垢フローリング |
※具体的な金額の差は、「メーカー」や「品番」「使用する量」などによって大きく変わるので、一般的な値段の目安に留めておきます。
どの様な「仕様」や「材料」のコストが高いかが分かれば、住宅会社の見積書が適正なのかが分かりますし、高価なグレードを使っていないのに見積りが高い様ならその住宅会社の利益率が高いということになりますね。
それに、様々な住宅会社の「仕様」や「特徴」を比べることが出来るので、
「この住宅会社の構造は良いけど、壁の材質がイマイチ・・」や「この住宅会社の屋根を瓦に変えれば、イメージにピッタリ!」といった様に、今よりももっと自分達の理想のマイホーム像が広がるかもしれません。
ホントだ!
高価なグレードは使っていないのに、ずいぶん高い住宅会社がありました!
やっぱりありましたか。
このように見積りを見ていくと割高なものが見えてくるんですよね。
そのくらい、住宅会社によって利益率の差が大きいんです。
ありがとうございます!
これで、ずいぶん住宅会社が絞れてきました。
もう、住宅会社を決めたいくらいです!
それは良かった。
しかし、割安感だけで住宅会社を決めない方が良いですよ。
「提案力」や「技術力」で、完成するマイホームも随分変わりますから、出来るだけ総合的に見て、自分達にピッタリな住宅会社を見つけて下さいね!
相見積りでピッタリな住宅会社を見つけるーまとめ
この様に、住宅会社の見積書を整理していくと、
その住宅会社の建物が「割安」なのか「割高」なのか、
その住宅会社の仕様が「グレードが高い」のか「グレードが低い」のか、
などが分かるので、自分達にピッタリな住宅会社が見つけやすくなります。
(もちろん、値段以外の「担当者の人間性」「会社の信頼度」「提案力」「技術力」も、理想の家づくりには重要なので総合的に判断して下さい。)
「住宅会社選びの秘訣と注意点」については、下記のリンクから移動できます。
最後に、
家づくりに必要な「地盤改良工事費用」や「住宅ローン手数料」「マイホーム取得に必要な税金」「建物の登記費用」「火災・地震などの保険費用」などは、どの住宅会社を選んでもさほど変わらないので、各住宅会社の平均値を目安にし、
「外構工事費用」や「エアコン工事費用」「カーテン工事費用」については、あなたがグレードを上げたい部分は、相見積りの中の高めの費用を目安にして、余りグレードを上げたくない部分は低めの費用を目安にすれば、簡単に無理のない資金計画が組めるはずです。
余談ですが、
上記の費用を低めに見積った住宅営業マンが居たなら、良い家を作る事よりも、とにかく契約を取りたかった可能性が非常に高いので、注意して下さいね。
それと、見積書が読めるようになって「この部分が安くなればもっと良いのに・・」と、あまりに無茶な値引き交渉は控えることをおススメします。
私の経験では、「良い家を建てたい!」と思っている住宅会社は、価格による営業の駆け引きが苦手な会社が多いと感じています。
どういうことか言うと、そういう住宅会社は自社の家づくりに自信があるので、「後で値引きをしてお得感を出す」といったことはせずに、会社が維持できる利益率を確保したうえで、最初から適正な金額を提示することが多いんです。
それに、良い家づくりをする住宅会社は人気があるので「無理に値引きをして契約を取る」必要がありません。
なので、あなたの値引きには応えずに、自分から相見積りを降りてしまうかもしれません。
残念ですが、本当に良い住宅会社はそんなに多くないので、少しの値引きくらいで逃がしてしまってはもったいないと思います。
そうならないように、
家づくりで重要なのは「費用」だけでなく、「信頼」や「人間性」「提案力」「技術力」なども非常に大切です。
家づくりの「知識」や「情報収集」をしっかり行って、住宅会社を見極める目を養って下さいね。
もし、今回、相見積りを取った住宅会社で決められなかったら、
どうしたら良いですか?
もちろん、そんなこともよくあります。
そんな時は一歩戻って、住宅会社の資料集めを再開して下さい。
最近は、一度にたくさんの住宅会社の資料請求ができる無料サービスもあります。
そうですね!
初めての家づくりで、失敗も後悔もしたくありません。
自分達にピッタリの住宅会社が見つかるまで頑張ります!
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■ 住宅会社ごとの「仕様」や「材料」の違いを理解して比較することが大切
■ 住宅会社選びは「価格」だけでなく、「人間性」「信頼」「提案力」「現場力」も参考にして選ばないと失敗する
■ 自分達にピッタリな住宅会社が見つかるまであきらめない