【2017年最新情報】注文住宅の相場と家づくりに失敗しない秘訣!
こんな人におススメの記事です!
■ 注文住宅での「土地あり」or「土地なし」などの条件別の相場を知りたい人
■ 住宅住宅を購入した人達の「頭金」や「借入金の総額」「月々の支払い」などの相場が気になる人
■ 家づくりで失敗や後悔したくない人

こんにちは!建築士のしみゆうです。

結婚や出産など、人生の節目節目で、「自分好みのマイホームが欲しい!」や「注文住宅を建てたい!」といったように、家づくりを意識し始める方が多いのですが、

ほとんどの方は初めての経験になるため、「何から手を付けたらいいのか分からない・・」と、おっしゃいます。

 

特に、マイホームの購入費用については具体的な基準が設けにくいこともあり、

「マイホームを購入しても大丈夫なんだろうか・・」と、漠然とした不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、「注文住宅を購入するために必要な費用の相場」を住宅金融支援機構(フラット35)のデータを利用して、

都道府県別に、「土地を所有している場合」と「土地を購入した場合」を比較しながら、家づくりに失敗しない秘訣をご紹介したいと思います。

しみゆう

あなたの「住みたい地域」や「条件」に照らし合わせることで、注文住宅の購入に必要な費用の相場が見えてきます。

 

他にも、「頭金」や「借入金の総額」「月々の支払い」などの相場もまとめましたので、これからの家づくりの参考にしていただければ嬉しいです。

※今回、作成した表は、住宅金融支援機構のデータの小数点第2位を四捨五入しています

【都道府県別】土地を所有している場合の注文住宅の相場

土地を所有している場合の注文住宅の相場を分析

まず最初に、「建物の建て替え」や「土地の相続」などにより、土地を所有している人達が注文住宅を建てた際の費用の平均を都道府県別に見てみましょう。

※2015年度 住宅金融支援機構フラット35利用者調査より作成

都道府県住宅面積(坪)建設費用(万円)坪単価(万円)
北海道39.9289872.6
青森県39.6271968.6
岩手県40.1293273.0
宮城県40.8315577.3
秋田県40.2278069.2
山形県42.6322475.7
福島県41.2317377.0
茨城県38.7303478.4
栃木県38.8304778.4
群馬県37.5290577.4
埼玉県39.0331785.1
千葉県38.8329184.8
東京都38.33836100.1
神奈川県38.4354292.3
新潟県40.0298474.5
富山県42.2295169.9
石川県40.6315177.7
福井県42.7314973.7
山梨県38.9303578.1
長野県39.0311179.7
岐阜県39.5311978.9
静岡県39.8332283.5
愛知県40.6347585.5
三重県39.8323181.2
滋賀県38.7324483.9
京都府36.2297382.2
大阪府39.9348887.5
兵庫県38.3318683.1
奈良県40.5325580.4
和歌山県38.4316782.4
鳥取県36.6264972.4
島根県39.1331484.7
岡山県38.9321082.6
広島県38.6312981.1
山口県36.7307683.7
徳島県39.9305076.5
香川県39.2307978.6
愛媛県37.4287276.8
高知県37.4292778.3
福岡県40.0307476.8
佐賀県41.1316376.9
長崎県38.8290875.0
熊本県39.4294974.8
大分県39.3300676.4
宮崎県36.3265273.2
鹿児島県35.7281578.8
沖縄県37.8309381.9
首都圏38.6350991.0
近畿圏38.8326484.1
東海圏40.2335483.5
他地域39.2302577.2
全国平均39.1322682.4

「住宅面積」とは、建物の延べ床面積を坪で表したものなので、㎡に換算したい場合は、「坪数×3.31(1坪≒3.31㎡)」で計算することができます。

なので、全国平均を計算すると、

39.1(坪)×3.31(㎡)=129.421(㎡)となります。

 

「建設費用」については後ほど詳しく説明しますが、住宅会社に支払う費用ではなく、注文住宅を購入するために必要な「諸経費を除く費用」となっています。

なので、「坪単価」についても、住宅会社の公表している「坪単価」とは異なりますので、混同しないように注意して下さい。

地域区分について
首都圏:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
近畿圏:大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
東海圏:愛知県、岐阜県、静岡県、三重県
他地域:上記以外の地域

【地域別】土地を所有している場合の注文住宅の相場(頭金・借入金等)

次に、注文住宅購入時の「頭金」や「借入金の総額」「年収」「月々の支払い」などの相場についてですが、

都道府県別だと膨大な量になってしまうので、比較しやすいように、「全国」「首都圏」「近畿圏」「東海圏」「他地域」にまとめてみました。

もちろん都道府県別のデータもあるので、詳細が知りたい方は、住宅金融支援機構のHPを参考にして下さい。

※2015年度 住宅金融支援機構フラット35利用者調査より作成

単位全国首都圏近畿圏東海圏他地域
年齢42.343.742.241.241.8
家族数3.73.83.63.73.7
住宅面積39.138.638.840.239.2
建設費用万円32263509326433543025
坪単価万円82.490.984.183.577.2
世帯年収万円601660592605570
頭金万円696826744755598
借入金万円25482725254526132435
月返済額万円9.310.19.39.58.7
返済負担率%20.220.220.620.320.1

上記のデータを見てみると、土地を所有している人達が注文住宅を建てる際の「年齢」や「家族人数」「住宅面積」については、各都道府県による大きな差はありませんが、

「建設費用」や「坪単価」については「東京」や「大阪」「神奈川」「愛知」といった都市部が特に高額なのが目立ちます。

 

これは地域による物価の差と考えてしまわれがちですが、建物の建設に使われる建築資材の価格に地域差はほとんどありませんし、

「住宅会社の経費」や「建物を建てる職人さん達の賃金」といった費用の差にしては、多きすぎるように感じます。

その証拠に、土地を同時購入した場合の注文住宅の相場を分析すると、面白いことが分かるんです。

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【都道府県別】土地を同時購入した場合の注文住宅の相場

土地と注文住宅を同時に購入した際の相場を分析

では次に、土地を同時購入した場合の注文住宅の相場を都道府県別に見てみましょう。

※2015年度 住宅金融支援機構フラット35利用者調査より作成

都道府県住宅面積(坪)建設費用(万円)坪単価(万円)土地費用(万円)
北海道35.0256073.2666
青森県35.0257973.8577
岩手県34.8248171.3673
宮城県36.3275976.11022
秋田県33.2235570.8548
山形県36.8248372.8773
福島県37.2298280.2870
茨城県35.3263274.5848
栃木県35.0263475.2839
群馬県35.1257373.3783
埼玉県33.5252575.41629
千葉県34.5269378.01363
東京都29.9230677.23235
神奈川県31.9245176.92313
新潟県35.2250371.0827
富山県38.1258968.0740
石川県37.5261969.9957
福井県36.7247867.6733
山梨県35.2255272.5800
長野県35.1261874.7915
岐阜県35.2266475.6896
静岡県34.6274279.31233
愛知県35.5284580.31589
三重県36.3275275.8904
滋賀県34.6261875.61070
京都府33.6258376.81374
大阪府33.4235970.71863
兵庫県34.3255274.51492
奈良県35.4254471.81410
和歌山県34.9258574.1920
鳥取県34.5259175.1581
島根県33.1246574.6700
岡山県35.1273677.9968
広島県34.6268177.41197
山口県34.3263376.8783
徳島県34.6248271.7910
香川県36.2262372.4823
愛媛県33.4238971.5972
高知県33.2245874.01031
福岡県34.7269577.61063
佐賀県35.3265775.2774
長崎県34.9261574.9910
熊本県34.6256174.1873
大分県34.9264175.8859
宮崎県33.0237371.9793
鹿児島県32.7242074.1810
沖縄県32.5261380.41350
首都圏32.5249476.82126
近畿圏34.0249773.31533
東海圏35.3277578.51274
他地域35.0260774.5871
全国平均34.3258275.31315

こちらの表では、購入した土地費用の平均も踏まえているので、注文住宅を建てる際に必要な都道府県別の土地相場も比較できるのですが、

やはり、大都市に近づくほど、土地を取得するために必要な費用が高額になることが分かります。

 

しかし、建物の「建設費用」や「坪単価」を見てみると、

土地を所有している人達が注文住宅を購入した場合とは違って、「都市部」と「他地域」の差はそれほど大きくありません。

なので、マイホームを建てる地域が変わっても、基本的な建物の相場は大きく変わらないことが分かります。

【地域別】土地を同時購入する場合の注文住宅の相場(頭金・借入金等)

では最後に、土地を同時購入する場合の「頭金」や「借入金の総額」「年収」「月々の支払い」などの相場について見てみましょう。

※2015年度 住宅金融支援機構フラット35利用者調査より作成

単位全国首都圏近畿圏東海圏他地域
年齢37.338.137.236.837.1
家族数3.43.33.33.43.4
住宅面積34.332.534.035.335.0
建設費用万円25832494249727752607
坪単価万円75.376.873.378.574.5
土地面積65.149.550.864.477.5
土地費用万円1315212615331274871
世帯年収万円611696618615567
頭金万円497638543527408
借入金万円34013982348735213070
月返済額万円11.113.111.511.510.0
返済負担率%23.324.123.723.822.6

ここで注目して欲しいのが、その世帯の年収に対する「住宅での借入金」の割合を示す「返済負担率」なんです。

土地を所有している人達が注文住宅を購入する際は、どの都道府県も返済負担率が20%前後なのに対し、

土地を同時購入する際は、どの都道府県も返済負担率が23%前後となっています。

 

「そりゃ、注文住宅と土地を同時に購入したら総額が大きくなるわけだし、返済負担率も増加するのはあたりまえなんじゃ・・」という声が聞こえてきそうですが、

今回のデータを比べてみて不思議なのは、もっと違う部分なんです。

注文住宅の相場を分析して分かったことは?

注文住宅の相場を分析すると様々なことが分かる

と言うのも、

注文住宅と土地を同時に購入した人達は、都道府県別の土地相場による差があるだけで、注文住宅にかける費用には大きな差がありません。

 

しかし、土地を所有している人達は、都市部になるほど注文住宅にかける費用が高額となっています。

それも調整したかのように、どの都道府県でも返済負担率が約20%と同じなんです。

もちろん、「収入の約20%であれば月々の支払いに無理がない」と言えばそうかもしれませんが、それにしてもどの都道府県も一律すぎると感じませんか?

 

そこで、一つの仮説を立ててみました。

それは、「収入の20%の借入金になるように住宅会社に誘導されているのではないか?」ということです。

 

せっかくマイホームを注文住宅で建てるのだから、「できる限りたくさんの要望を叶えたい。」と、思うのは当然ですし、「一生に一度かもしれない家づくりで失敗や後悔はしたくない。」と強く感じているはずです。

そこで、住宅会社の担当者に、「収入の20%くらいなら、皆さん無理なく返済されていますよ。」と説明されたら、どう感じると思いますか?

 

日本人は大数に流れる傾向があるので、「皆が大丈夫なら、我家も大丈夫だろう・・」と、ついつい財布の紐が緩んでしまうと思いませんか?

そうすれば、建設費用が高額になるので、おのずと住宅会社の利益は大きくなりますし、歩合である住宅営業マンの給与も増加します。

 

それでも、マイホームの仕様がグレードUPしているのなら、まだ大きな問題はありませんが、

注文住宅の相場は非常に見極めにくいので、もしかしたら「返済負担率」を見越して、地域ごとに自社の建物の建設費用を決定している住宅会社があるかもしれません。

もしそうだとしたら、気付かぬうちに適正ではない価格でマイホームを購入することになってしまうんです。

 

しかし、土地と注文住宅を同時に購入する場合は、あまりにも返済負担率の割合が大きくなり過ぎると、家計破たんの危険性が大きくなるので、

住宅会社の利益が確保できて、尚且つ家計が破たんしないギリギリの返済負担率である、「23%前後になるよう住宅会社に誘導されている・・」と、このように感じてしまうのは考えすぎでしょうか。

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住宅会社の都合が注文住宅の相場を変える!?ーまとめ

注文住宅の相場は住宅会社の都合で変わる!?

上記のように、住宅金融支援機構のデータをまとめてみると、注文住宅の相場には。住宅会社の都合が大きく影響していることが見て取れます。

もちろん、大手ハウスメーカーで注文住宅を建てた人達も、フラット35を利用していることが多いので、例外ではありません。

 

更に、各住宅会社が発表している「坪単価」についても、計算の基となる「本体工事費」や「別途工事費」「諸経費」の概念は住宅会社によって違うので、一概に比べることができないのは、過去の記事で紹介したとおりです。

「注文住宅の坪単価」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。

ですが、今回の表作成に使用した「住宅区金融支援機構のデータ」は、住宅会社との工事請負契約書の費用(住宅ローン契約時の資料)が基となっているので、

最終的な家づくりの資金計画(住宅取得に必要な総費用)と言っても差し支えのないデータです。
※消費税は含まれていますが、「固定資産税」や「保証料」などの「諸経費」を含んでいないので、注意して下さい。

 

なので、「住宅会社のCMや資料の坪単価が随分と違うな・・」と、感じるのは当然ですし、

各住宅会社が発表している「坪単価」を鵜呑みにしてしまうと予算オーバーすることが多く、理想のマイホームが実現できなかったり、それが家計破たんの危険性が高まると言われる由縁なのかもしれません。

 

これらを防ぐためには、以下の3項目が非常に大切です。

  • 自分達の具体的な理想のマイホーム像
  • 理想のマイホームを実現できる住宅会社を見極める目
  • 建物の相場(適正価格)を見抜く力

その力を鍛えるための真髄をご紹介します。

今回の問題解決と総まとめ
■ 「注文住宅の相場」は、都道府県によって大きな差がある
■ 「注文住宅の相場」には、住宅会社の都合が大きく影響している
■ 「住宅会社の発表している坪単価」と「実際の注文住宅の相場」には、大きなギャップが生じている
■ 理想のマイホームを手に入れるためには、家づくりの「3つの力」を鍛えることが大切
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コメント一覧
  1. Ran Ran より:

    住宅会社にだまされないように? しなければなりませんね。

    情報を自分で集めて、知識武装しないと、素人だとなめられて、いいようにされてしまう?

    そういう意味で、このブログは参考書代わりになりますよね。

    私も引退後は注文住宅、購入したいなとか思い始めましたよ。

    • 清水裕一|しみゆう しみゆう より:

      メッセージありがとうございますm(_ _)m

      注文住宅は適正価格が分かりにくいので、建物の仕様や性能を比較することが大切だと思います。

      それに、家づくりの費用を「利用可能な金額の上限」ではなく、「無理なく支払える金額」で計画しないと、

      せっかく、マイホームを手に入れたのに、支払いに追われて生活を楽しめなければ本末転倒です。

      家は単なる入れ物です。

      それに振り回されるくらいなら、購入しない方がよいと思います。

      このブログが少しでも参考になれば嬉しいです(*'▽')

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