【注文住宅の電気配線計画】失敗しないための4つのポイント
こんな人におススメの記事です!
■ 注文住宅での電気配線計画のポイントを知りたい人
■ 電気配線の打ち合わせが始まる前に準備しておきたい人
■ 家づくりで失敗や後悔したくない人

こんにちは!建築士のしみゆうです。

日頃の生活で、こんな不満を感じたことはありませんか?

 

「ここにコンセントがあったら便利なのに・・」

「電気ヒーターを点けたままドライヤーを使用するとブレーカーが落ちて不便」

「照明のスイッチが変な場所にあって使いづらい」

 

「賃貸住宅」や「建売住宅」なら、「しょうがない・・」と諦めるしかありませんが、

自由に電気配線の計画が可能な注文住宅では、こんな後悔したくありませんよね。

 

ですが、自分達のライフスタイルに合った電気配線を計画したハズなのに、

実際に住み始めてから「こんなはずじゃなかった・・」と後悔してしまう人が後を絶たないのも注文住宅なんです。

何故かというと、初めての家づくりでは、「どうすれば自分にピッタリの電気配線が実現できるか」というイメージが掴みきれていないので、

あれこれ悩んだあげく、住宅会社の担当者に任せてしまったり、おざなりな電気配線計画にしてしまう方が意外と多いんです。

今回は、電気配線計画で失敗しないために、「注文住宅の電気打ち合わせの実状」や「電気配線計画で失敗しないための4つのポイント」について紹介します。

注文住宅での電気配線計画の打ち合わせの実状

大手のハウスメーカーほど電気配線打ち合わせは電気図面だけのケースが多い

注文住宅の打ち合わせでは、「住宅営業マン」や「設計士」が手取り足取り、「丁寧に説明してくれて、様々なアドバイスが貰える」と思っている方が多いかもしれませんが、

実際の打ち合わせでは、あなたが納得できるまでとことん付き合ってくれることなんてほとんどありません。

 

その住宅会社で採用可能な幾つかの候補を提示されるだけで、「〇月〇日までに決めておいてくださいね。」といったように、「宿題を出されるだけ」ということも珍しくないんです。

(まぁ、住宅会社の担当者もサラリーマンなので、しょうがないと言えばしょうがないんですが・・)

 

それは電気配線計画の打ち合わせでも同じことが言えます。

もちろん、建物の平面図に「標準仕様の電気配線計画」を書き込んだ、電気図面くらいは用意してくれるのですが、

「〇月〇日に電気配線の打ち合わせをしますので、変更の希望があれば検討しておいてくださいね。」と言われ、「電気図面だけ渡されるといった打ち合わせの形式」を採用している住宅会社も少なくありません。

しみゆう

まったく何の説明もないわけではありませんが、お施主さんからの質問がなければ、「あえて説明しない」という対応がまかり通っている住宅会社もあるくらいです。

 

ですが、このような打ち合わせでは、よっぽど勉強熱心なお施主さんでない限り、

 

住み始めてから、「あそこはこうしておけばよかった・・」と後悔しないハズがありませんよね。

 

では、マイホームの電気配線計画に失敗しないために、一体どうすればいいのでしょうか?

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電気配線計画で失敗しないための4つのポイント

注文住宅での電気配線計画に失敗しないための4つのポイント

どんな人にも100%満足してもらえる電気配線計画なんてありません。

そりゃそうですよね、日頃の「生活パターン」や「行動パターン」は人それぞれ違うのですから、当たり前といえば当たり前ですよね。

 

ということは、あなたにピッタリの電気配線計画は誰にも作れないということです。

それは、何百軒もの注文住宅を設計してきた、百戦錬磨の建築士も例外ではありません。

 

もしかして今、「注文住宅でも我慢するしかないの?」って思いませんでしたか?

そんなことはありません。

 

実は、あなたにピッタリの電気配線計画を知っている人が1人だけいます。

感のイイ方ならもうお分かりだと思いますが・・

そうです、それはあなた自身です。

 

なので、まず始めに、今お住まいの住居での自分のライフスタイルを振り返ってみましょう。

そして、日頃の生活で、「ここにコンセントがあったら便利だな」とか「日頃の生活で不便だな」と感じたことを思い出してください。

それを新しいマイホームの電気配線計画に組み込むんです。

そうすれば、あなたにピッタリの電気配線計画が出来上がりますよ。

しみゆう

もちろん、これだけでもかなりマイホームの電気配線計画がグレードアップするのですが、まだ100%とは言い切れないかもしれません。

 

何故かというと、新しいマイホームの間取りは今の住居とは違うでしょうし、採用する「住宅設備」や「建材」も違うからです。

 

そこで、さらに具体的な方法を紹介します。

この方法をプラスすれば、もっとグレードアップした電気配線計画になるハズです!

家具の配置を決める

まず、新しいマイホームでの日頃の生活を想像しやすいように、実際に使う「家具」や「家電」を平面図に記入してみましょう。

もちろん、「家具」や「家電」のサイズは、実際の大きさと同じでないと意味がありません。

住宅会社から貰った平面図が1/100なら1mの長さは1㎝で表せますし、1/50なら1mは2㎝となります。

 

もし、「入るか入らないか微妙かな?」と感じたら、実際の部屋の「広さ」や「距離」を住宅会社の担当者に聞いておきましょう。

というのも、最近の設計図面はCADを使って書いているので、㎜の単位まではじき出すことが簡単にできるんです。

 

このように、平面図に「家具」や「家電」を配置すれば、何処にコンセントが必要で、何処に照明スイッチがあると使いやすいか、そういったポイントが一目瞭然で分かるようになります。

なので、実際の暮らしを思い浮かべながら、「家具」や「家電」の配置を考えてみましょう。

さらに、将来的な「模様替え」や「用途替え」についても考慮しておけば完璧です。

動くものに注意する

図面上だけの電気配線計画では、気付きにくい落とし穴があります。

それは、図面は動かないということです。

 

ですが、家の中って動くものでイッパイですよね。

「窓」や「扉」「タンスの引き出し」「冷蔵庫のドア」など、例を挙げ始めるとキリがありません。

それらの「開いている」「閉まっている」といった、それぞれの状態を考慮して電気配線計画を行わないと、思わぬ失敗をしてしまうんです。

 

例えば、「コンセントに当たってタンスの引き出しが開けられない」や「扉を開けっ放しだと照明スイッチが隠れて操作しにくい」といった失敗がよくあります。

このような状態では、お世辞にも使い勝手がよい電気配線計画とは言えませんよね。

 

このような失敗を防ぐには、扉を「開けたまま」「閉まったまま」といった、それぞれの状態を図面に書き込む方法が効果的です。

他にも、動くものを目立つように「赤ペン」でなぞっておくのもイイですね。

こうやって電気配線を計画すると、住み始めてから「しまった!」という後悔が減らせますよ。

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電化製品のリストアップ

忘れてはならないのが、「どこで・どのように・どんな電化製品を使うか」です。

それと、見落としがちなのが、その電化製品が「どのくらい電力を消費するか」なんです。

 

ご存知ない方が多いかもしれませんが、

一般的な戸建住宅の電盤に入っている「子ブレーカーの容量は20A」なので、100Vだと同時に2000W以上の付加をかけると落ちてしまいます。

それに、一般的な2口コンセントの容量は15Aなので、一つのコンセントで同時に使える電力は1500W迄なんです。

 

これを知らずに電気配線計画をしてしまうと、

冒頭で触れたような、「電気ヒーターを点けたままドライヤーを使用するとブレーカーが落ちて不便」というような不具合が生じてしまいます。

 

もし、あなたの冬場のライフスタイルが、「洗面室で1000Wの電気ヒーターで温まりながら、1000Wのドライヤーを使う」だとしたら、それぞれのコンセントのブレーカーを分けておきましょう。

同時に1000Wのドライヤーを複数使いたい場合も同じです。

 

このような失敗を防ぐためには、新居で使う予定の電化製品の消費電力を調べておくとよいでしょう。

消費電力の大きい電化製品の代表例を挙げておきますね。
※製品によって変わりますが、最新の家電の方が消費電力が低い傾向にあります

 

・電気ヒーター    ・・800~1200W
・ドライヤー     ・・600~1200W
・アイロン      ・・1000~1400W
・掃除機       ・・800~1200W
・電子レンジ     ・・600~1000W
・オーブントースター ・・800~1200W
・コーヒーメーカー  ・・500~700W
・電気ポット     ・・700~1000W
・ホットプレート   ・・1000~1200W

 

他にも、新しいマイホームでの生活を切っ掛けに、電化製品を買い替える方も多いので、「最新の電化製品」や「新しい生活に取り入れたい電化製品」について調べておくのも忘れないでおきましょう。

例えば、リビングでロボット型掃除機を使いたいのなら、充電スポット用のコンセントの計画が必要になりますし、充電式の掃除機を使うなら廊下にコンセントを設置する必要がないかもしれません。

他にも、もし将来的に電気自動車の購入を考えているのであれば、駐車場に200Vの専用電源を計画しておいた方がよいでしょう。

 

このように、あらかじめ算段しておけば、使いたい電化製品を気兼ねなく使えますし、

「充電できないから電気自動車に買い替えられない」なんてこともなくなりますよ。

取り付ける高さに配慮する

「コンセント」や「照明スイッチ」など、電気設備を取付ける高さを自由に決められるのも、注文住宅ならではと言える特権です。

 

一般的なコンセントの場合、床から200㎜前後の高さで設置することが多いのですが、

老後の使い勝手に備えて、頻繁にコンセントの抜き差しを行う場所は、床から400㎜位の高さにしておくと、少しかがむだけで済みますし、

テーブルの上だけでなく、下にもコンセントを設置しておくと、パソコンなどの「電源ケーブル」や「配線」などをスッキリさせることができます。

 

他にも、照明スイッチは、床から1100~1200㎜前後で設置するのが一般的ですが、

床から1000㎜前後の高さに計画しておけば、幼いお子さんでも照明のスイッチに手が届きやすいので、しつけの一環にもなりますよね。

 

もちろん、全ての「コンセント」や「照明スイッチ」などの高さを揃える必要はありませんが、

ある程度の基準を設けておかないと、逆に使い勝手の悪い電気配線計画になってしまうこともあるので、注意して計画しましょう。

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生活動線を意識しておかないと大変なことに!?ーまとめ

電気配線計画を行う際は生活動線にも配慮しておかないと事故に繋がるかも

このように、注文住宅では様々なライフスタイルに配慮した電気配線計画が可能です。

もちろん、住宅会社の担当者に任せっきりにすることもできますが、

せっかく自分達の自由に計画できるのに、それでは勿体無さ過ぎますよね。

 

それに、「生活パターン」や「行動パターン」は人によって違うので、生活動線を意識して電気配線計画を行わないと、

不便なだけでなく、思わぬ事故に繋がってしまうかもしれません。

特に、家族に「お年を召した方」や「幼いお子さん」がいらっしゃるなら、時間をかけて電気配線計画を検討しておくべきだと思います。

 

ですが、注文住宅での打ち合わせは、今までの生活で不満に感じていたことを解消する大きなチャンスでもあるんです。

日頃の「家事」や「お仕事」で疲れていらっしゃるかもしれませんが、末永く暮らすマイホームなのですから、じっくり検討する時間を設けて、

「家族」や「住宅会社の担当者」と納得できるまで話し合いましょう。

「電気配線図の見方」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。

今回の問題解決と総まとめ
■ 注文住宅では、電気配線計画に関する失敗を感じている人が非常に多い
■ 電気配線で失敗しないためには、4つのポイントに注意して計画することが大切
■ 家族全員の生活動線に配慮した電気配線計画を目指そう
■ 納得できるまで「家族」や「住宅会社の担当者」と打ち合わせを行う時間を設けよう
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