■ セミオーダー住宅のメリットやデメリットを知りたい人
■ 家づくりで失敗や後悔したくない人
こんにちは!建築士のしみゆうです。
前回は、規格住宅の「メリット」や「デメリット」などについてご紹介しました。
ですが、「やっぱり、間取りにこだわったマイホームを手に入れたい。」「もっと自分達の要望を叶えたい。」など、そのように感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな風にマイホームに対する具体的な要望がある方には、「セミオーダー住宅」か「フルオーダー注文住宅」のどちらかでないと、後で後悔することになるかもしれません。
今回は、取り扱っている住宅会社が非常に多い、セミオーダー住宅の「メリット」や「デメリット」についてまとめてみました。
セミオーダー住宅とは?
「規格住宅」に比べると制限が厳しくなく、「フルオーダー注文住宅」と比べると自由度の低い形態の注文住宅を「セミオーダー住宅」と呼んでいます。
実は、一般的に「注文住宅」と呼ばれている、「大手ハウスメーカー」や「大規模な住宅会社」が扱っている建物のほとんどがセミオーダー住宅に分類され、
住宅会社により自由度は異なるのですが、どのような「性能」や「仕様」「建材」でも、自分達のマイホームに取り入れられるわけではありません。
セミオーダー住宅のメリット
間取りを自由に変更できる
セミオーダー住宅では、自分達家族がマイホームに求める要望を「住宅営業マン」や「設計士」に伝え、その内容を基に建物の間取りを決めていきます。
なので、自分達独自の「ライフスタイル」や「生活動線」を満たしてくれる間取りの建物を手に入れることが可能です。
数多くの建材メーカーから仕様を選ぶことができる
セミオーダー住宅を扱っている住宅会社は様々な建材メーカーとの取引きを行っていることが多いので、数多くの建材メーカーから自分達に合った仕様を選ぶことができるのですが、
住宅会社によっては、「不具合のリスク」や「保証の問題」などを避けるために、自社の施工経験が少ない仕様の取扱いを嫌がることもあります。
フルオーダー住宅に比べて価格が安い
セミオーダー住宅で採用できる仕様の多くは、住宅会社が独自開発した仕様であったり、日本での普及率が高い仕様なので、
高コストな特注品(オーダー品)の採用が多いフルオーダーの注文住宅に比べると、価格が安く、コストパフォーマンスに優れています。
セミオーダー住宅のデメリット
建物の性能に関わる部分の変更が困難
ほとんどのセミオーダー住宅では、「構造」や「性能」といった建物の基本仕様を変更することができません。
なので、住宅会社の提案する建物の「構造」や「性能」に納得して契約を行わないと、「求めていたマイホームが建てられない。」といったことにもなりかねないため、注意が必要です。
マイホームの打合せに時間や手間がかかる
セミオーダー住宅では、建物の間取りの打ち合わせだけでなく、非常にたくさんの「内装建材」や「設備機器」などを決めなければならないので、想像以上に「時間」や「手間」が必用です。
更に、自分達家族にピッタリのマイホームを手に入れるためには、「情報収集」や「家づくりの勉強」にも手間を惜しまず、時間をかける必要があります。
「極端な狭小地」や「特殊条件の土地」に対応できない
比較的自由に建物の間取りを計画できるセミオーダー住宅ですが、どんな土地にでも対応できるわけではありません。
特に、「極端な狭小地」や「地面の高低差が激しい土地」「地下室のある建物」など、リスクの割に利益の出にくい建物は、住宅会社も建てたがらない傾向があります。
セミオーダー住宅の賢い選び方-まとめ
セミオーダー住宅では、各住宅会社によって事前に準備された範囲の中から、建物の「性能」や「仕様」「建材」などを選択し、それらを組み合わせることで、自分達の理想のマイホームをつくっていきます。
なので、マイホームに取り入れたい要望の全てが、住宅会社の用意した選択肢によって叶えられるのであれば、なんら問題はありませんし、フルオーダー住宅を選ぶ必要もありません。
しかし、「セミオーダー住宅の選択肢では、自分達家族の要望が叶えられない。」となれば話は別です。
「でも、手間のかかるフルオーダー住宅は敷居が高すぎるし、コストも合わない・・」という方も少なくないでしょう。
では、セミオーダー住宅で理想のマイホームを建てるには、どうすればよいのでしょうか。
少し前までは、どの住宅会社でも「似たり寄ったり」のセミオーダー住宅を扱っていたのですが、
今では、「セミオーダー住宅を扱う工務店の増加」や「建築技術の進歩」などにより、住宅業界で生き残るための差別化が進み、独自の特色を持つ住宅会社が増えています。
なので、以前に比べて遥かに選択肢の幅が広がっており、セミオーダー住宅でも様々な要望に応えられるようになってきました。
住宅会社を探し始める前に「情報収集」や「家づくりの勉強」などの準備期間を設け、
自分達家族にとって理想のマイホームを建てることができる住宅会社を見極め、コストを抑えた賢い家づくりを目指して下さいね。
住宅営業マンの本心を見抜くためには、家づくりの基礎知識が不可欠です。
手軽で効率的な注文住宅の情報収集法についても解説してますので参考にどうぞ^^
■ 満足できるマイホームを手に入れるためには、事前の「情報収集」や「家づくりの勉強」が大切
■ セミオーダー住宅の賢い選び方は、その住宅会社の扱っている建物をよく知ること
■ 自分達家族の要望を取り入れたマイホームを手に入れることは、セミオーダー住宅でも不可能ではない