※この記事では、注文住宅を建てる流れ・期間について詳しく解説しています。
こんにちは!建築士&FP技能士の清水裕一(しみゆう)です。
注文住宅の家づくりの第一歩は、完成までの流れや必要な期間を知っておくこと。
マイホームの購入に失敗しないためには、事前準備が超重要です!
■ 注文住宅の流れ・必要期間を知りたい
■ 家づくりに挑戦するのは初めて
■ 家づくりで失敗や後悔をしたくない
準備のファーストステップ|注文住宅の流れと必要期間を把握しよう!
家に関する勉強や情報収集をするにしても、家づくりの流れや必要な期間を知らないと「どんな事をすれば良いのか」や「いつ頃までに準備すれば良いのか」が分かりません。
確かに、手あたり次第に家に関する勉強や情報収集をするのも一つの手ではあります。
しかし、無駄な時間や労力もかかりますし混乱もしやすいので「結局、何も出来なかった」となるのがオチです。
何事にも順序がありますので、まずはじっくりと家づくりの「流れ」と「必要期間」について知っておきましょう。
1.家づくりの目的を再確認
まず、一番最初に大切なのが、あなたの「家づくりの目的」です。
明確な家づくりの目的を持つことで、そのために何をすれば良いのかがハッキリします。
それに、明確な家づくりの目的がないと行動がブレやすいので、後で失敗や後悔をする可能性が非常に高くなります。
あくまでも家を建てることは、あなたが幸福な将来を過ごすための目標の一つであって、目的ではないはずです。
もう一度、「なぜ家を建てるのか」をよく考えてみて下さい。
「家づくりの目的」については、下記のリンクから移動できます。
2.家づくりの知識と情報収集(建物プラン・概算金額など)
どんな家が建てられるかを知るためにも、情報収集は必要不可欠です。
しかし、何の準備もしないで住宅展示場や工務店を見学することはおススメしません。
何故かというと、住宅会社によって得意な建物や仕様がかなり違いますし、優良な住宅会社ばかりでは無いからなんです。
知識が少ない状態で住宅会社の営業攻撃に合ってしまうと、正しい情報か間違った情報かを判断することが難しいので混乱してしまいますし、かえっていろいろ悩みが増えることになる可能性が高いのです。
まずは、家づくりの基礎知識を得るためにも、住宅雑誌やインターネットを利用して情報収集を行いましょう。
「家づくりの情報収集」については、下記のリンクから移動できます。
3.家づくりの資金計画
一般的に住宅ローンの借入限度額は、年収の約7~9倍と言われています。
しかし、あなたの年収や現在のローン残高などによっても借入限度額は変化するので、銀行などで確認することをおススメします。
※もちろん、住宅会社を通して銀行に確認することも出来ます。
他にも、月々の支払い金額から家づくりにかけられる金額を知りたい場合は、35年ローン固定年利1.0%頭金なしという条件ならば、借入金額100万円ごとに月々返済額約2,830円が目安になります。
「家づくりの資金計画」については、下記のリンクから移動できます。
4.土地探し
お家を建てる土地に求める条件や環境は人それぞれです。
なので、自分が求める土地の条件や環境を箇条書きで書き出して、あなたなりの優先順位を付けて見て下さい。
そうすることで、あなただけの「土地探しの規準」を知ることが出来ます。
※すでに土地をお持ちの場合は必要ない項目です。
不動産会社で土地を探す事も出来ますが、建築条件付き土地の場合は家を建てる住宅会社を選べない事がほとんどなので気を付けて下さい。
中には、土地探しのお手伝いをしてくれる住宅会社もありますので、利用するのも一つの手ですよ。
「家づくりの土地探し」については、下記のリンクから移動できます。
5.土地の決定(土地売買契約)・・1日
理想の土地が見つかれば、いよいよ土地の売買契約となります。
宅地建物取引士の立ち合いの元で、重要事項説明や土地の所有権移転などの売買契約を行いましょう。
「土地の売買契約」については、下記のリンクから移動できます。
6.住宅会社の決定(設計監理業務委託契約)・・1日
あなたの理想のお家を建ててくれる住宅会社は見つかりましたか?
ここで手を抜いてしまうと、後で家づくりに失敗や後悔を感じてしまうかもしれません。
焦らず、じっくりと知識や情報を集めて住宅会社を選びましょう。
住宅会社が決まれば、本格的な「家づくり」のスタートとなります。
この際に、建築士の立ち合いの元で、建物の設計・監理業務の委託契約を行うこともありますよ。
「設計監理業務委託契約」については、下記のリンクから移動できます。
7.基本設計・・8~12週間
家の構造に大きく影響する、外観や間取りなどのイメージや要望を設計担当者に伝えるなどの打ち合わせを行います。
建築士が建築基準法などの法的規制を検討しながら、基本プランの提案や作成をしてくれます。
※家の大きさや形などの法的規制等で変更が難しい部分を先に決めます。
8.実施設計・・8~12週間
家の構造部分以外の仕様(種類・色など)のイメージや要望を設計・インテリアコーディネート担当者に伝るなどの打ち合わせを行います。
建築士が見積りや工事の施工に必要な図面や仕様書の作成を行います。
※住宅設備や建材の形・色などの法的規制等にかからない部分を決めます。
建物の見積り調整(工事請負契約)・・1~2週間
住宅会社から打ち合わせに基づいた建物の見積もりが提示されますので、納得できれば工事依頼の契約を行います。
工事の総額だけでなく、それぞれの費用の内訳(材料の品質・工事の範囲など)をしっかり確認しましょう。
「家づくり」には土地や建物以外にも様々な費用が必要なので、全ての費用の確認を忘れてはいけません。
住宅ローンの申請・・1日
住宅ローンを申請するために、必要書類への記入や添付資料の提出を行います。
建築確認申請・・2~4週間
家を建てる地域の建築主事又は指定確認検査機関に定められた書式の図面や資料を提出し、設計審査を受けます。
確認済証の交付を受けないと、工事の着工をすることが出来ません。
地鎮祭・・1日
建物の繁栄と工事の無事を祈る儀式です。
儀式は1時間程で終わりますが、最近は地鎮祭を行わない方も増えてきました。
着工・地盤改良工事・・0~1週間
いよいよ、家を建てる工事のスタートです。
事前に行った、土地の地盤調査に基づいて地盤改良を行いますが、建物を支えるために必要な強度を満たしている場合は必要ありません。
基礎工事・・3~5週間
建物を支える基礎部分を作る工事です。
木工事・・3~5週間
家の主要構造部分である柱や梁を、大工さんが組み立てる工事です。
上棟式後は、床や壁などの造作工事を行います。
上棟式・・1日
棟上げまでの工事が完了したことに感謝し建物の完成を祈願する儀式ですが、工事関係者を労うという意味も含んでいます。
木工事の最中で、家で一番高い部分である棟を上げる日に行う事が多いのですが、最近は上棟式を行わない方も増えてきました。
設備・仕上工事・・3~5週間
キッチンやお風呂などの設備工事や建具や壁紙などの内装工事などを行います。
工事の種類によりたくさん工程に分かれており、専門の職人さんの手によりお家が完成していきます。
竣工検査・・1日
設計図に通りにお家が完成しているかどうかを、住宅会社の担当者と一緒に確認します。
各種設備など不具合や小さな傷などの指摘も同時に行う事で、完全な状態の建物を引き渡す事が出来るのです。
外構工事・・1~2週間
庭や塀などの外構工事を行います。
住宅ローンの実行・・1日
建物の検査済証などの必要書類を提出し、事前に審査を受けた銀行に住宅ローンの実行をしてもらいます。
引渡し・・1日
お家の鍵や確認申請書・検査済証・竣工図面・各種保証書・説明書などを受け取ります。
その他にも、竣工検査時に指摘した部分が改善出来ているかの確認も忘れない様にしましょう。
各種手続き・・引渡し前に準備可能
事前に、建物の登記や生活に必要な電気・ガス・水道・TVアンテナ・インターネットなどの手続きを済ませておきましょう。
※各種手続きの詳しい時期は住宅会社担当者に確認して下さい。
引越し
いよいよ引越しです。
新しいお家での生活がスタートします。
家づくりの流れと必要期間ーまとめ
家づくりには、今まで経験の無いことや知らない事がたくさんあったのではないでしょうか。
おそらく、「家づくりは思ってたより大変そう」と感じたことでしょう。
確かに、あなたの目的にピッタリのお家を建てることは、それほど簡単ではないかもしれません。
しかし、そのために私の様な建築士を含めたくさんの専門家や住宅会社があるのですから、しっかりと利用すれば良いのです。
あなたにとって必要な事を明確にすれば、時間も短縮出来ますし、なによりお家の完成度もアップします。
そうするためにも、あなたの「家づくりの目的」に向かって、一歩一歩確実に進んでいきましょう。