※この記事では、3種類の注文住宅と建売住宅(分譲)の特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説しています。
こんにちは!建築士&FP技能士の清水裕一(しみゆう)です。
戸建住宅には複数の種類があり、それぞれに特有の特徴があります。
メリット・デメリットを把握し、自分達家族にピッタリの住まいを見つけてくださいね。
『マイホームを購入しよう!』と決心しても、戸建住宅とマンションのどちらが向いているのか・・
『戸建住宅を建てるぞ!』と決めても、種類(形態)やタイプ(販売方法)によって特徴が大きく違うので、どれを選ぶべきか分からない・・
家づくりを意識し始めると迷うことばかりではありませんか?
建売住宅には建売住宅の、注文住宅には注文住宅のメリット・デメリットがあるのはもちろん、新居で暮らし始めるまでの手間も時間も大きく異なります。
もし、自分達家族に合った住宅の種類を選択できなければ、叶えたいライフスタイルを実現できないかもしれません。
今回は、戸建住宅の種類(形態)・タイプ(販売方法)を4種類に分類し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
■ 戸建住宅のタイプ(販売方法)の違いによる特徴を知りたい
■ 家づくりを始めるにあたり基礎的な知識を学びたい
4種類の戸建住宅のタイプとは
『戸建住宅にはどんな種類があるかご存知ですか?』と尋ねると、
多くの方は『建売住宅と注文住宅』とお答えになると思います。
もちろん、間違いではありませんが、もっと詳細なカテゴリーに分けられるんです。
というのも、注文住宅なら「どんな要望も叶えてくれる」「自分達の理想に合わせて自由自在に変更が可能」というイメージをお持ちの方が多いのですが、
実際は選択範囲に制限のある住宅会社がほとんどで、種類(形態)やタイプ(販売方法)の違いにより、「間取りの変更ができない」「取り扱いメーカーが少ない」「色の変更しか受け付けない」というのが現状です。
この機会に、戸建住宅の種類・タイプを知り、自分達家族にピッタリのマイホームのカタチを見つけておきましょう。
建売住宅(分譲)の特徴
建売住宅(分譲)は、チラシなどで目にする機会が多いため、最も馴染みが深い戸建住宅の種類です。
文字通り、すでに完成済みの住宅のため、マイホームの購入方法としては一番手軽ですし、住まいが変わることによるライフスタイルの変化を想像しやすいという特徴があります。
◇メリット
- 実際に完成した建物を見ることができる
- 土地と建物を同時に購入できる
- 注文住宅に比べて安価
- マイホームを手に入れる手間が少ない
- 大手デベロッパー物件は立地条件がよい
◆デメリット
- 間取りや外観にこだわった建物が少ない
- 性能や仕様の変更ができない
- 性能や仕様が低い
- 建物の欠陥に気が付きにくい
- アフターメンテナンスに期待できない
規格(企画)住宅の特徴
注文住宅の中では最も自由度の低いタイプですが、その分決めることが少ないため、
建物へのこだわりが少ない方にとっては、嬉しい注文住宅の種類といえるかもしれません。
以前の規格住宅は、完成後の建物の姿が建売住宅と見分けがつかないことがほとんどでしたが、
近年は、デザインや性能など、ユーザーニーズに合わせ特化した住宅が増えており、様々な特徴・個性の規格住宅が開発されています。
理想のマイホームがリーズナブルな価格で見つかるかもしれません。
◇メリット
- 建物の設計費を抑えられる
- 間取りなどの打合せ時間が短縮できる
- 使い勝手の悪い間取りになりにくい
- 建物のコストパフォーマンスが高い
- 職人の技術差による品質のムラがでにくい
- 他の注文住宅に比べ工期が短い
◆デメリット
- 間取りの自由度が非常に低い
- 建物の性能や仕様の自由度が非常に低い
- 性能や仕様の高い建物が少ない
- 狭小地や変形地との相性が悪い
- 規格外の変更が割高
セミオーダー住宅の特徴
意外かもしれませんが、CMなどで有名な大手ハウスメーカーが扱っている注文住宅のタイプがセミオーダー住宅です。
大きな特徴としては、住宅会社によって構造や性能といった建物の基本部分が標準的に決まっているため、大きな変更に対応できず、
基本的に、建材や設備機器なども一定の範囲から選ぶことになるため、『思っている以上に自由度が低い。』と感じるかもしれません。
◇メリット
- 一定のルールに従えば間取り変更が可能
- 標準仕様の中から性能や設備を選べる
- フルオーダー住宅に比べて低価格
- アフターサービスに期待できる
- モデルハウスを見学できる
◆デメリット
- 建物の性能に関わる部分の変更が難しい
- 間取りや仕様の打ち合せに時間と手間がかかる
- 狭小地や特殊な条件の土地に対応しずらい
- どんな要望でも叶えらるわけではない
フルオーダー住宅の特徴
他の注文住宅の形態と違い、「物理的に可能なことならどんなことでも自由自在」といっても過言ではないのがフルオーダー住宅です。
そのため、建物の建材や設備機器など、仕様に制限はありませんし、構造や性能に関しても自由に変更は可能。
ただし、決めないといけないことが非常に多く、時間と手間がかかるので、事前の情報収集や家づくりの勉強が必要です。
住宅会社の実力が建物の完成度に直結するため、施工・監理技術や熟練度の低い住宅会社を選んでしまうと、将来的なマイホームの維持・管理に不安が残り、不具合の発生確率も高くなってしまいます。
注文住宅の中で、最もハードルの高いタイプです。
◇メリット
- 性能・仕様を自由に選べる
- 特別注文に対応してくれる
- こだわりのマイホームを実現できる
- 特殊な形状の土地にも対応可能
◆デメリット
- コストパフォーマンスが低い
- 決めることが多いため時間と手間がかかる
- 他の注文住宅に比べて工期が長い
- 完成した建物をイメージしにくい
それぞれの住宅の種類に向いている人とは?-まとめ
今回は、戸建住宅を購入する際に選択できる4種類のタイプについて解説しました。
どの住宅の種類が良い・悪いではなく、自分達家族に合ったタイプを知ることが大切です。
というのも、「住まいに対するこだわりが少ない人」や「家づくりに時間をかけたくない人」「コストパフォーマンスの高いマイホームが欲しい人」にとっては、建売住宅や規格住宅を選ぶと満足度は高いのですが・・
逆に、「こだわりのマイホームを建てたい人」や「じっくりと家づくりをしたい人」にとっては、自分達家族の要望に合わせた「セミオーダー住宅」や「フルオーダー住宅」でなければ不満が残ってしまいます。
さらに具体的なケースでは、
引っ越しまでの時間がなかったり、実際の建物を体験できないと納得できないのなら、建売住宅でなければ実現は不可能です。
注文住宅に憧れていても、間取りやデザインにこだわりがなければ、規格住宅の方が総合的な満足度は高いかもしれませんし、
自分達家族のライフスタイルに合った間取りにこだわりたければ、セミオーダー住宅やフルオーダー住宅を選ばないと後悔するかもしれません。
とことん建物のデザインや間取り・性能にこだわりたければ、フルオーダー住宅を選ばない限り、夢の実現は不可能です。
このように、自分達家族が理想とするマイホームの種類が分かれば、家づくりの方向性が見えてくるため、
理想のマイホームを手に入れるために、学んでおくべき知識や情報もおのずと分かるでしょう。
始めは誰しも手探りなので、何から手をつけていいのか迷うでしょうが、少しずつ選択肢を絞れば道筋が見えてきます。
まずは、複数の住宅会社のカタログから情報を集め、比較してみるといいですよ。
■ 注文住宅であっても種類によって実現可能な範囲が異なる
■ 住宅選びを間違うと叶えたい要望を実現できない可能性大
■ 理想の暮らしを手に入れるために自分達に合った住宅の種類を知ろう
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